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特集 骨粗鬆症性脊柱障害の治療戦略—保存から手術,そしてその先へ
第3章 薬物療法・保存療法
骨粗鬆症性椎体骨折の保存的治療
Conservative Treatment for Osteoporotic Vertebral Fractures
船山 徹
1
Toru FUNAYAMA
1
1筑波大学医学医療系整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Institute of Medicine, University of Tsukuba
キーワード:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
保存的治療
,
conservative treatment
,
エビデンス
,
evidence
Keyword:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
osteoporotic vertebral fracture
,
保存的治療
,
conservative treatment
,
エビデンス
,
evidence
pp.311-316
発行日 2026年4月25日
Published Date 2026/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120390040311
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はじめに
骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)は脆弱性骨折のうち最も発生頻度が高く2),高齢化が進んだわが国において最も代表的な疾患の1つである.
わが国では経皮的椎体形成術の1つとしてballoon kyphoplastyが2011年に導入され,保存治療抵抗性の急性期OVFに対する治療は劇的に変化した.日本整形外科学会症例レジストリー(Japanese Orthopaedic Association National Registry:JOANR)の2023年度年次報告15)では経皮的椎体形成術の登録は13,930件となっている.JOANRが開始された2020年度の8,075件からわずか3年間で約1.7倍となっており,整形外科全手術の中でもその増加率は最も著しい15).一方,わが国の地域住民を対象とした疫学調査によると,椎体高の20%以上の圧潰を生じた椎体骨折と25%以上の圧潰を生じた椎体骨折の年間発生率はそれぞれ5.9%と1.7%であったと報告されている11).これらをわが国の人口規模に当てはめると,それぞれ年間400万人規模と100万人規模に相当すると推計される.すなわち,経皮的椎体形成術は普及してきたが,OVFのうちほとんどは現在もなお自然に治癒するかもしくは保存的治療が行われている,ということになる.
本稿では,新鮮OVFに対して初療でやるべきこと,および当科および関連施設で実践している保存治療の実際とエビデンスなどについて概説する.

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