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特集 骨粗鬆症性脊柱障害の治療戦略—保存から手術,そしてその先へ
第3章 薬物療法・保存療法
骨粗鬆症性脊柱障害の治療における薬物療法の最前線—ビスホスホネート,デノスマブ,テリパラチド,ロモソズマブ
State-of-the-Art Pharmacotherapy for Osteoporotic Spinal Disorders(Bisphosphonates, Denosumab, Teriparatide, and Romosozumab)
尾野 祐一
1
,
宮腰 尚久
2
Yuichi ONO
1
,
Naohisa MIYAKOSHI
2
1秋田大学医学部附属病院整形外科
2秋田大学大学院医学系研究科整形外科学講座
1Department of Orthopedic Surgery, Akita University Hospital
キーワード:
骨粗鬆症
,
osteoporosis
,
薬物療法
,
pharmacotherapy
,
椎体骨折
,
vertebral fracture
Keyword:
骨粗鬆症
,
osteoporosis
,
薬物療法
,
pharmacotherapy
,
椎体骨折
,
vertebral fracture
pp.306-310
発行日 2026年4月25日
Published Date 2026/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120390040306
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はじめに
超高齢社会を迎えたわが国において,骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)およびそれに伴う脊柱障害は急増している.これらの疾患は,単なる骨折に留まらず,ADLの著しい低下や生命予後の悪化を招くことから,その予防と治療の重要性が再認識されている.脊椎手術を受ける高齢患者において,骨粗鬆症の管理の成否が手術成績を左右するといっても過言ではない.骨強度の低下は,スクリューの緩み,ケージの沈下,隣接椎体骨折,そして成人脊柱変形(adult spinal deformity:ASD)手術における固定隣接椎間障害やインストゥルメンテーションの破綻といった術後合併症の独立したリスク因子である.
近年,手術手技の向上のみならず,術前後の骨代謝環境を整える「bone health optimization(BHO)」の概念が普及しつつある2).本稿では,主要な骨粗鬆症治療薬であるビスホスホネート製剤,デノスマブ,テリパラチド,ロモソズマブの作用機序と特徴,ならびに脊椎外科領域における最新のエビデンスを整理し,脊椎外科医が実践すべき薬物療法戦略について概説する.なお,アバロパラチドも本邦においても使用可能な骨形成促進薬であるが,脊椎外科周術期における臨床エビデンスは現時点ではまだ限られるため,本稿では詳細を割愛する.

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