増刊号 周術期管理マニュアル—保存版
Ⅳ術後合併症とその管理
消化器系
肝不全
坂元 克考
1
,
内田 洋一朗
1
,
楊 知明
1
,
西尾 太宏
1
,
小木曾 聡
1
,
伊藤 孝司
1
,
石井 隆道
1
,
波多野 悦朗
1
Katsunori SAKAMOTO
1
1京都大学肝胆膵・移植外科
pp.240-244
発行日 2025年10月22日
Published Date 2025/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800110240
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症状
●消化器外科医が経験しうる術後肝不全は,①肝切除術後の残肝容量不足に起因する肝切除術後肝不全(posthepatectomy liver failure:PHLF)と②肝硬変併存患者などに対する肝切除術以外の手術後(胃切除術や結腸直腸切除術など)の肝不全(postoperative liver failure:POLF)に分類可能と思われる.いずれも致命的となりうる合併症である.
●いずれの場合でも,軽症であれば基本的に無症状であり,術後フォローアップの血液検査による他覚所見で診断することが多い1).

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