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特集 外科医が知っておくべき 肝胆膵腫瘍に対する薬物療法
肝臓
肝臓癌に対する術前・術後補助療法
Perspectives for adjuvant and neoadjuvant therapies for hepatocellular carcinoma
西尾 太宏
1
,
楊 知明
1
,
西野 裕人
1
,
小木曾 聡
1
,
穴澤 貴行
1
,
長井 和之
1
,
内田 洋一朗
1
,
伊藤 孝司
1
,
石井 隆道
1
,
波多野 悦朗
1
Takahiro NISHIO
1
1京都大学医学部附属病院肝胆膵・移植外科
キーワード:
進行肝細胞癌
,
切除可能境界肝癌
,
adjuvant
,
neoadjuvant
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
進行肝細胞癌
,
切除可能境界肝癌
,
adjuvant
,
neoadjuvant
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.726-735
発行日 2024年7月20日
Published Date 2024/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214576
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【ポイント】
◆進行肝細胞癌に対する免疫チェックポイント阻害薬を含む新規薬物療法の有効性が示され,薬物療法と外科治療を組み合わせた集学的アプローチによって,根治性の向上に期待できる.
◆IMbrave050試験の結果から,再発高リスク症例に対するアテゾリズマブ+ベバシズマブ治療を用いた術後補助療法による無再発生存期間の延長効果が示された.
◆肝細胞癌に対する薬物療法と局所治療を併用した術前・術後補助(neoadjuvant/adjuvant)療法の臨床試験が積極的に行われてきており,curative-intentな肝切除適応の拡大と根治的治療後の予後改善効果について検証が進んでいる.
◆Neoadjuvant/adjuvant療法の対象症例の選定には,腫瘍学的な切除可能性の評価が重要となり,今後,切除可能境界の定義に基づいて外科的治療による根治を目指した集学的治療戦略の有効性および妥当性の検証が求められる.
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