増刊号 周術期管理マニュアル—保存版
Ⅰ周術期管理・総論
術前術後栄養管理
鍋谷 圭宏
1,2
,
菊池 夏希
2,3
,
前田 恵理
2,3
,
杉﨑 由佳子
2,4
,
菅野 ゆみか
2,4
,
有光 秀仁
2,5
,
高橋 直樹
2,6
Yoshihiro NABEYA
1,2
1千葉県がんセンター 食道・胃腸外科
2千葉県がんセンター NST
3千葉県がんセンター 栄養科
4千葉県がんセンター 薬剤部
5千葉県がんセンター 肝胆膵外科
6千葉県がんセンター 歯科(口腔診断・口腔内科)
pp.12-15
発行日 2025年10月22日
Published Date 2025/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800110012
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外科手術前後の栄養管理の意義
現在,がんなど多くの疾患で推奨されている標準治療(ガイドライン治療)は,全身状態に問題がない患者が対象である.したがって,外科手術前の栄養管理の意義は,「治療強度を落とさずに標準治療を受けられる患者を増やし,術後合併症の減少と予後向上を目指すこと」といえる1).一方で術後は,合併症治療はもちろんだが,合併症がなくてもがん患者では(疾患や術式に応じて)術後長期予後に影響する栄養関連指標が栄養管理の目標になる1〜6).外科医が責任を持つべき術後期間は長く,「退院したら周術期は終わり」ではない.

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