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編集後記
小島 祥敬
pp.302
発行日 2026年3月20日
Published Date 2026/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038523930800030302
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2025年度,42の国立大学病院のうち33病院が赤字経営で,損益は合わせて400億円を超えることが見込まれているようです.物価高騰や人件費の増加などによるこの病院経営の著しい悪化に伴い,昨年末に2026年度2.41%,2027年度3.77%の診療報酬本体引き上げが行われることが発表されました.
一方近年,主に“外資系”会社が開発した高額な医薬品や医療機器などによる医療費の増大も大きな問題となっています.2023年に調査された製薬企業の国籍別医薬品数を見てみると,医薬品世界売上高上位100品目のうち,日本企業が製造する医薬品はわずか8品目にすぎません.今回の診療報酬改定では,薬価については0.86%の引き下げが行われるようですが,逆に製薬企業の収益が低下し,もともと研究開発費が外資系に比べ少ないわが国の製薬企業の国際競争力が,さらに弱体化することが懸念されます.日本の製薬企業にはさらなる奮起を期待したいところです.

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