増刊号 眼科診療のピットフォールあるある—対応スキル爆上げのヒント
10.小児疾患
発達障害児の診察—特性に合わせた診察の工夫
森 純直
1
,
加藤 久美子
1
1三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座眼科学
キーワード:
自閉スペクトラム症
,
ASD
,
ビタミンA欠乏症
,
眼瞼下垂
,
眼脂
Keyword:
自閉スペクトラム症
,
ASD
,
ビタミンA欠乏症
,
眼瞼下垂
,
眼脂
pp.301-304
発行日 2025年10月30日
Published Date 2025/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037055790790110301
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はじめに
発達障害の1つである自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)は,対人関係や感覚処理に困難を抱える神経発達症である。感覚刺激への過敏や鈍麻といった特性は,眼科診療においても影響を及ぼす可能性があり,診察時の対応や検査への協力度に直結することがある。さらに,ASD児では偏食がみられることも多く,栄養欠乏に伴う眼科的異常が生じることもある。本稿では,ASD児にみられたビタミンA欠乏症の一例を紹介し,診療時のピットフォールや工夫について述べる。

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