Japanese
English
特集 精神疾患の気づきと病識
発達障害の気づきと病識
Clinical Insight and Illness in Neurodevelopmental Disorders
村上 伸治
1
Shinji Murakami
1
1川崎医科大学精神科学教室
1Kawasaki Medical School Department of psychiatry, Okayama, Japan
キーワード:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
ASD
,
病識
,
clinical insight
,
診断
,
diagnosis
Keyword:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
ASD
,
病識
,
clinical insight
,
診断
,
diagnosis
pp.822-827
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207314
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- 参考文献 Reference
抄録
精神疾患のなかでも発達障害,特に自閉スペクトラム症(ASD)では,精神疾患特有の自己の客観視の困難に,ASD特性の自己の客観視の困難が加重することが病識に大きく影響する。ASDの診断では,これまでの困りごとと特性を1つずつ結び付けて説明し,実感のある診断や病識を目指すことが重要である。神のお告げのような実感のない診断と病識はその後の困難の原因となり,特に,しぶしぶ受診して診断される例で困難は顕著となる。病識を育てようとして障害特性を指摘することは患者を責めることになりやすく慎重を要する。発達障害を診断し病識を求めることは,時にパンドラの箱を開けることになる場合もある。発達障害は定型発達と連続しているが異質でもあり,自文化と対等の異文化として理解し尊重する文脈で病識が機能することが望まれる。

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