特集 「測りすぎ」評価からの脱却—看護の魅力に学生が気づける学びをどう支えるか
看護教育における学習評価を再考する—学習指導要領の流れをふまえて
藤原 恭子
1,2
1文部科学省 初等中等教育局参事官(高等学校担当)付産業教育振興室
2国立教育政策研究所 教育課程研究センター 研究開発部
pp.572-577
発行日 2025年10月25日
Published Date 2025/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.004718950660050572
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高等学校では、現行の学習指導要領が運用されて4年目となります。現行の学習指導要領では、時代の要請や社会の変化、特に近年では、社会の急速な変化やグローバル化、情報化によって、求められている資質・能力は大きく多様化しています。産業構造の変化やICT/AI技術の発展により、従来の知識偏重型の学びだけでなく、問題発見・解決能力やコミュニケーション力、主体的に学び続ける力が不可欠となってきました。
こうした背景から、学習指導要領でも、「何を知っているか」よりも「何ができるようになるか」を重視するという資質・能力ベースへと転換が図られました。[図1]に示すように、文部科学省は、資質・能力を「知識・技能(専門学科においては技術)」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学びに向かう力・人間性等」の3つの観点で設定し、バランスよく育成する方針を示しています[図1]1)。

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