Japanese
English
特集 精神科医療における病名告知—伝えるか,伝えるべきでないか?伝えるなら,いつ,どのように伝えるか?
身体症状症(慢性疼痛)の告知問題—何をいつ,どのように伝えるか?
How to Inform the Patient of the Diagnosis of Somatic Symptom Disorder Effectively
西原 真理
1
Makoto Nishihara
1
1愛知医科大学医学部学際的痛みセンター
1Multidisciplinary Pain Center, Aichi Medical University, Nagakute, Japan
キーワード:
身体症状症
,
somatic symptom disorder
,
慢性疼痛
,
chronic pain
,
操作的診断基準
,
operational diagnostic criteria
,
病名告知
,
presentation of the diagnosis
Keyword:
身体症状症
,
somatic symptom disorder
,
慢性疼痛
,
chronic pain
,
操作的診断基準
,
operational diagnostic criteria
,
病名告知
,
presentation of the diagnosis
pp.1089-1095
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206159
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抄録 身体症状症という依然として概念が共有されきっていない病名とその告知問題を概観した。もちろん病名のみならず何をどのように伝えていくかが重要であるが,まずそのために患者から得ておくべき情報として持ち合わせている病態モデルや受診経路を挙げた。また,一般的に身体症状症がどのように受け止められているか,医療者はどう捉えているかを紹介しながら,診断の内包している問題を検討した。特に診断基準の変遷がこのような病気の本態を捉えているのか,本質に近づいているのかについては心因性の議論も含めて言及してみた。また,告知は本来治療の一部として機能すべきであるが,診断を下すことによる患者への影響を列挙しつつ,今後どのような工夫が可能なのかについても考察した。
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