特集 スクリーニング血液検査の素朴な“?”から始める“深み”のある日常診療
血液算定
破砕赤血球が出現!? すぐに血漿交換?
長瀬 大輔
1
1東邦大学医療センター大森病院血液・腫瘍科
キーワード:
破砕赤血球
,
血栓性血小板減少性紫斑病
,
TTP
,
PLASMICスコア
,
pseudo TTP
Keyword:
破砕赤血球
,
血栓性血小板減少性紫斑病
,
TTP
,
PLASMICスコア
,
pseudo TTP
pp.602-605
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620050602
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎破砕赤血球は血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)などに特徴的な所見である.また,TTPは早急に血漿交換を行わないと致死的となりうる疾患である.
◎TTPの確定診断にはADAMTS13活性の低下を確認する必要があるが,結果が判明するまで数日を要し,血漿交換導入の判断が難しいとされていた.
◎破砕赤血球を認めるそのほかの疾患として,TTPに類似する検査所見を認める巨赤芽球性貧血(pseudo TTP)が知られており,鑑別診断に難渋することがある.
◎TTPの早期の治療方針決定にPLASMICスコアが有効であると報告されており,早期にTTPの治療を開始することができるようになった.

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.