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臨牀透析Vol.33 No.07
【特集】透析患者の侵襲性治療
日本メディカルセンター
電子版ISSN 2433-247X
電子版発売日 2017年7月3日
ページ数 333
判型 B5
印刷版ISSN 0910-5808
印刷版発行年月 2017年5月
書籍・雑誌概要
【特集】透析患者の侵襲性治療 本号でいう「侵襲性治療」とは,従来からのいわゆる「手術」に加えて,各種のカテーテルを用いたたとえば経皮的血管拡張術(PTA)などの手技を含めて総称するものである.「侵襲度」の高い治療法として従来から狭義の手術が取り上げられてきたが,周術期管理,内視鏡治療(EMR,ESD),化学療法,患者の不安とケアまで収載した.
目次
第Ⅰ部 総論
1 腎不全外科の特徴 大平 整爾 17
Ⅰ.各種手術ならびに処置法における必要度の変遷 18
Ⅱ.バスキュラーアクセス(VA)およびペリトネアールアクセス(PA) 19
Ⅲ.維持HD患者の周術期管理 20
Ⅳ.進行腎不全患者および透析患者の外科的手術を困難にする諸要因 20
Ⅴ.腎不全および透析患者に対する手術成績とこれを左右する諸因子 21
2 創傷の治癒―遅延および促進因子 井野 康,清川 兼輔 25
Ⅰ.創傷治癒の基本 26
Ⅱ.創傷治癒の過程 27
Ⅲ.創傷治癒の実践理論 28
Ⅳ.創傷治癒に影響を及ぼす因子 30
Ⅴ.症例提示 32
3 腎不全患者に対する周術期の出血傾向対策
松井 則明,戸田 孝之 35
Ⅰ.透析患者の血液凝固能 35
Ⅱ.透析患者の出血傾向 36
Ⅲ.術前の対策 37
Ⅳ.術後の対策 38
Ⅴ.局所抗凝固法 39
4 周術期における透析患者の管理
―消化器手術例に対する血液浄化療法を中心に
室谷 典義,堀 誠司,三木 陽二
杉原 裕基,白鳥 享,河野 行儀 42
Ⅰ.術前管理 43
Ⅱ.術中管理 43
Ⅲ.術後管理 44
Ⅳ.症例提示 46
Ⅴ.考 察 47
5 周術期にある透析患者の栄養管理 廣谷紗千子 49
Ⅰ.一般的な栄養管理の考え方 49
Ⅱ.透析患者の特殊性 50
Ⅲ.透析患者の周術期における考え方 52
Ⅳ.高齢者への考え方 58
6 透析患者に対する周術期麻酔管理
(区域麻酔・神経ブロック・全身麻酔) 沼澤 理絵,中尾 康夫 60
Ⅰ.術前評価 60
Ⅱ.麻酔方法 62
Ⅲ.輸液・輸血 66
Ⅳ.リスクマネジメント 66
7 周術期透析患者に対する薬物使用の原則
―抗菌薬を中心に 宮村 重幸 68
Ⅰ.透析患者の薬物動態の特徴 68
Ⅱ.透析患者への抗菌薬の投与 70
8 透析患者に対する手術など侵襲性治療の危険度の把握
―スコア化は可能か 渕之上昌平 78
Ⅰ.透析患者の病態 79
Ⅱ.周術期における死亡原因と危険因子 79
Ⅲ.待機手術とくに腹部待機手術の成績と危険因子 79
Ⅳ.緊急手術の成績 82
Ⅴ.透析患者における手術の危険度の把握 82
Ⅵ.非心臓手術周術期合併予測 84
Ⅶ.術前の心血管系評価の実際 86
Ⅷ.手術危険度のスコア化 86
第Ⅱ部 各論
1 胸 部
(1)呼吸器疾患(肺癌,肺血栓塞栓症など)
服部 優宏,桑原 博昭,沼澤 理絵
小野寺一彦,久木田和丘,目黒 順一 93
Ⅰ.肺 癌 94
Ⅱ.肺血栓塞栓症 98
(2)乳腺(乳癌など) 内藤 明広,岩田 宏 102
Ⅰ.手術前管理 103
Ⅱ.手術管理 104
Ⅲ.術後管理 106
Ⅳ.術後補助療法 106
Ⅴ.術後放射線治療 107
Ⅵ.転移,再発症例 108
2 腹 部
(1)肝・胆・膵 渕之上昌平 109
Ⅰ.肝疾患 110
Ⅱ.胆道疾患 114
Ⅲ.膵疾患 114
(2)上部消化管
今 裕史,財津 雅昭,村田 竜平
大渕 圭祐,武田 圭佐 119
Ⅰ.胃切除術 119
Ⅱ.胃癌に対する内視鏡的切除(EMR,ESD) 123
(3)下部消化管
佐藤 正法,久木田和丘,小丹枝裕二
土橋誠一郎,服部 優宏,米川 元樹 128
Ⅰ.透析患者における下部消化管手術および原疾患の概要 128
Ⅱ.透析患者の下部消化管手術における周術期管理 134
(4)腹 膜
① 被囊性腹膜硬化症 川西 秀樹 136
Ⅰ.発症様式 137
Ⅱ.予 防 139
Ⅲ.治 療 140
Ⅳ.手術療法 141
Ⅴ.予 後 143
② 腹膜炎およびその他の急性腹症
安永 親生,吉松 正憲,原武 譲二 146
Ⅰ.透析患者における急性腹症とその特徴および画像診断 147
Ⅱ.虚血性大腸炎(NOMI) 148
Ⅲ.汎発性腹膜炎 150
Ⅳ.Damage control surgery 150
Ⅴ.そのほかの注意すべき疾患 151
Ⅵ.症例提示 151
(5)鼠径ヘルニア
土橋誠一郎,久木田和丘,小丹枝裕二
佐藤 正法,服部 優宏,小野寺一彦 156
Ⅰ.鼠径ヘルニア発生の危険因子 158
Ⅱ.鼠径ヘルニアの術式 158
Ⅲ.当院における鼠径ヘルニアの術式 160
Ⅳ.透析患者に対する鼠径ヘルニア修復術 160
(6)腹膜透析用カテーテル挿入術 横山 由就,窪田 実 164
Ⅰ.カテーテル挿入術 165
Ⅱ.手術器具の準備 167
Ⅲ.麻酔法 167
Ⅳ.カテーテル挿入術の実際 167
Ⅴ.合併症対策手術 169
3 整形外科領域
(1)透析アミロイド症 森田 弘之 171
Ⅰ.手根管症候群 171
Ⅱ.肩関節症 174
Ⅲ.ばね指 175
Ⅳ.肘部管症候群 176
Ⅴ.手背のアミロイド沈着 177
(2)肢切断 花岡 英二,河野 儀行,室谷 典義 180
Ⅰ.救肢,そして歩行のためのstrategy 181
Ⅱ.創傷管理 182
Ⅲ.大切断後の生命予後 185
Ⅳ.今後の課題 188
(3)股関節疾患ならびに骨折 中村 哲郎,山本 典子
進 悟史,土屋 邦喜 190
Ⅰ.大腿骨近位部骨折 191
Ⅱ.透析アミロイドーシス 194
4 心血管領域
(1)PAD 児玉 章朗,古森 公浩 197
Ⅰ.透析患者の特色 198
Ⅱ.血行再建の適応 199
Ⅲ.大動脈・腸骨動脈領域 199
Ⅳ.大腿・膝窩動脈領域 201
Ⅴ.下腿・足部動脈領域 202
Ⅵ.透析患者におけるEVT vs 外科的手術 204
(2)心疾患 熊田 佳孝 207
Ⅰ.透析患者への侵襲的治療の問題点 207
Ⅱ.虚血性心疾患におけるPCIとCABGの成績 208
Ⅲ.透析患者の弁膜症の特徴 210
(3)ペースメーカー治療 北村 倫也 215
Ⅰ.不整脈 215
Ⅱ.ペースメーカー適応 216
Ⅲ.検 査 217
Ⅳ.ペーシングモードの設定 217
Ⅴ.ペースメーカー植え込み時の注意点 217
Ⅵ.植え込み型除細動器/心臓再同期療法 218
5 バスキュラーアクセス
(1)PTA―再狭窄軽減の試み 堀田 祐紀 220
Ⅰ.PTAによるVA 血管拡張機序 221
Ⅱ.PTA後の再狭窄軽減の臨床研究とアプローチ 222
(2)長期留置カテーテル挿入法 濱之上 哲,宮田 昭 232
Ⅰ.血管内留置カテーテルの使用状況 233
Ⅱ.日本透析医学会ガイドラインと血管内留置カテーテルの適応 234
Ⅲ.血液浄化用カテーテルの特徴・材質・構造 235
Ⅳ.血液浄化用カテーテルの挿入手技 237
Ⅴ. 非カフ型カテーテルからカフ型カテーテルへの入れ替え方法と感染発生率 241
Ⅵ.合併症 242
Ⅶ.カフ型カテーテルにおける最新の知見 246
Ⅷ.カフ型カテーテルの特殊な使用法と将来的方向性 247
6 泌尿器科領域
(1)腎・前立腺・膀胱 板橋 淑裕,相川 厚 249
Ⅰ.腎 癌 250
Ⅱ.前立腺癌 253
Ⅲ.膀胱癌 254
(2)腎移植 板橋 淑裕,相川 厚 259
Ⅰ.レシピエント術前検査 260
Ⅱ.免疫抑制療法 260
Ⅲ.腎移植成績 263
(3)常染色体優性多発性囊胞腎の外科手術と塞栓術
諏訪部達也,早見 典子
山内 真之,乳原 善文 265
Ⅰ.当院での腎TAE の始まり 266
Ⅱ.腎TAE の方法,適応 266
Ⅲ.術中術後の管理 267
Ⅳ.腎TAE後の腎容積,ドライウエイトの変化 268
Ⅴ.腎TAEは患者QOLを改善するか? 270
Ⅵ.腎TAEは患者生命予後を改善するか? 271
7 眼科領域 長谷川亜里,加賀 達志 273
Ⅰ.白内障手術 274
Ⅱ.糖尿病網膜症の治療 277
8 耳鼻咽喉科領域 栗田 宣彦,奥野 妙子 282
Ⅰ.鼻出血 282
Ⅱ.慢性副鼻腔炎 286
9 甲状腺・副甲状腺―甲状腺癌,副甲状腺摘出術(PTx)
冨永 芳博,平光 高久
山本 貴之,岡田 学 291
Ⅰ.副甲状腺疾患 291
Ⅱ.甲状腺疾患 294
10 産婦人科領域 橋本 和法 300
Ⅰ.透析患者の出産 300
Ⅱ.婦人科領域の手術 303
11 脳神経外科領域 岡本 右滋 307
Ⅰ.脳内出血 307
Ⅱ.くも膜下出血 309
Ⅲ.閉塞性脳血管障害 310
Ⅳ.慢性硬膜下血腫 313
Ⅴ.急性硬膜下血腫 315
12 腎不全患者に対する化学療法 近藤 尚哉,柳田 素子 317
Ⅰ.透析患者における投与設計 318
Ⅱ.代表的な抗癌薬の投与方法 320
コラム
・ICU症候群 大平 整爾 88
・侵襲的治療を受ける患者の不安とケア 田口 留美 325
索 引 328