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12人のクライエントが教えてくれる作業療法をするうえで大切なこと
筆頭著者 齋藤 佑樹 (著)
仙台青葉学院短期大学 准教授
三輪書店
電子版ISBN
電子版発売日 2019年7月29日
ページ数 110
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-89590-660-9
印刷版発行年月 2019年7月
書籍・雑誌概要
たくさんの気づきや教訓がつまった、何度も読み返したくなる本
『作業療法ジャーナル』に連載の人気コラム「ひとをおもう」を加筆、書籍化。
本書では、筆者らが過去に経験したクライエントとのエピソードをコラムとして掲載し、一つひとつのエピソードを通して得た気づきや学びについて解説。
紹介する12のエピソードは臨床家の作業療法士が、臨床場面で必ずや遭遇する出来事を厳選。
本書は、作業療法士が過去に経験したエピソードや今後経験するエピソードを言語化し、クライエントとの相互交流の中で選択・調整される実践の一助となるであろう。
目次
1 世界を想像する
Keyword
経験している世界はみな異なる
文脈によって異なる役割を担っている
文化や年代が思考や価値観に影響する
常にクライエントの主観的世界に関心をもつ
2 循環を支援する
Keyword
相対性と折り合いをつけながら生きる
作業の視点で現実的な障害受容の形を考える
すべてがクライエントの大切な経験
“する”に直接介入できることの強みを活かす
3 経験を共有する
Keyword
医療者が見慣れた景色を疑う
家族の関心の偏りに注意する
その人らしさの共有を大切にする
どうすればできるかを考える
4 理由を解決する
Keyword
誰にとっての問題なのか ? を考える
問題が起きている理由に焦点を当てる
解決にみえて実は悪循環になっている
自分たちにも成功体験が必要
5 形態を吟味する
Keyword
動作の自立と作業の可能化は異なる
クライエント特有の遂行文脈がある
作業同士の関係性に関心を向ける
遠慮や誤解のない関係性を構築する
6 物語を尊重する
Keyword
どのような物語の中を生きているのか
“ありたい姿”を捉える面接評価
役割の認知的側面に介入する
全員で環境因子をリレーする
7 期待を加工する
Keyword
外的期待の背景を捉える
作業は人の立場や居場所をつくる
作業には表出しにくい意味もある
作業と結びつくことができる外出や外泊
8 相対性を考慮する
Keyword
中立的に評価結果と向き合う
拒否すらできないクライエントもいる
状況に対する解釈は相対的
代理的体験を活用する
9 条件を整備する
Keyword
作業を大切にするための条件
作業を1つ失う影響を考える
クライエントの声を聴くということ
すべてを伝えるべきなのか
10 資源を活用する
Keyword
作業療法士は何の専門家なのか
クライエントの課題をシェアする
自由度をあげる仕組みをつくる
外来リハや訪問リハの意義
11 痕跡に接続する
Keyword
実行している手段の目的を明確にする
理解者という“感覚”を大切にする
最も柔軟な環境因子であり続ける
さりげなく丁寧に研ぎ澄ます
12 意味を俯瞰する
Keyword
意味のある作業を共有する
文化的な知識と感度を養う
緊急度と重要度を補正する
意味のある作業の実現
参考文献
あとがき