書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。
たこつぼ症候群
これまでの歩みと未来へのメッセージ
筆頭著者 土橋 和文(ツチハシカズフミ) (編)
克誠堂出版
電子版ISBN 978-4-7719-6076-3
電子版発売日 2022年4月4日
ページ数 237
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-7719-0540-5
印刷版発行年月 2022年2月
書籍・雑誌概要
「たこつぼ(takotsubo)」は、そのまま世界に通じる有名な心筋症となった。その名を広めた土橋・上嶋による総決算。日本発信の本疾患のこれまでとこれからとは?
目次
序文 土師 一夫 iv
I はじめに 土橋 和文、上嶋 健治 1
II たこつぼ症候群の成り立ちについて 6
①広島での経緯─石原 正治 6
②わが国での経緯─大和 眞史 12
③論文発表からみた本邦および欧米での経緯─土橋 和文 16
④その後のたこつぼ症候群─明石 嘉浩 21
III 診断基準と成因について 31
①たこつぼ症候群の臨床像と診断基準の現状─桐ケ谷 英邦、木村 一雄 31
②たこつぼ症候群の成因と病理所見─宮崎 俊一 41
③たこつぼ症候群と冠動脈疾患─富島 佳之、真玉 英生、安田 聡 49
④たこつぼ心筋症と心筋症分類─湯田 聡 54
⑤災害関連疾患としてのたこつぼ症候群─澤村 匡史、中尾 浩一 58
⑥麻酔関連疾患としてのたこつぼ症候群─新山 幸俊 67
⑦脳心連関としてのたこつぼ症候群─永井 道明、Carola Y Förster、苅尾 七臣、土手 慶五 73
IV 重要な病態ないし例外的事象について 87
①誘因ないし背景─古島 知樹、真玉 英生、安田 聡 87
②左室心尖部膨隆の成因と意義─土橋 和文 93
③合併不整脈と心臓突然死─西川 諒 101
④「逆たこつぼ」病態と再発例の壁運動異常─西田 絢一 107
⑤心腔内圧較差─土橋 和文 115
⑥右室障害と血栓・破裂について─吉岡 拓司 124
V 診断手段と方法について 130
①症候・診断経緯と血液検査、バイオマーカー─土橋 和文 130
②心電図診断─小菅 雅美 134
③核医学検査─橋本 暁佳 148
④ MRI など─永野 伸卓 155
VI 鑑別すべき病態について 161
①冠動脈疾患─新井 真理奈、真玉 英生、安田 聡 161
②炎症性心筋疾患とその他の心筋症─矢野 俊之、神津 英至 169
③神経疾患に合併するたこつぼ症候群と心筋気絶─三上 毅、三國 信啓 176
④褐色細胞腫クライシスと心筋疾患─能仁 信一、葭山 稔 181
⑤精神疾患およびストレスとたこつぼ症候群─出利葉 健太、 鵜飼 渉、 橋本 恵理、 河西 千秋 187
VII 治療法について─國分 宣明 192
VIII 予後と再発について 197
①院外心停止とたこつぼ症候群の急性期予後─伊藤 賀敏、桃原 哲也 197
②急性期増悪とリスク層別化─加藤 賢、小林 欣夫 206
③慢性期再発と予後─加藤 賢、小林 欣夫 211
IX 臨床研究としての症例集積と疾患概念形成の課題:先行研究との比較から─上嶋 健治 217
X おわりに:若き循環器医へのメッセージ─泉 知里 224
巻末付録.編者選「たこつぼ症候群および類縁疾患論文100 編」 230
索引 240
コラム
1 佐藤先生の初報を読んでみよう 10
2 たこつぼ症候群の診断名の変遷 20
3 happy heart syndrome 30
4 診断基準は百花繚乱:混乱期 40
5 なぜ、高齢女性なのか? 48
6 エルサレムへのミサイル攻撃 66
7 疾患関連のたこつぼ症候群 72
8 たこつぼ症候群の発症に好発時間帯はあるか? 86
9 元祖七情から「喜怒憂思悲驚恐」:broken heart からhappy heart まで 92
10 たこつぼ症候群の動物実験(ラット・不動ストレス)モデル 100
11 複数タイプの壁運動異常を示した褐色細胞腫 113
12 冠攣縮とたこつぼ症候群の背景要因(未発表データ) 168
13 出血性脳卒中での急性期心電図変化 180
14 カテコラミン採血の工夫と意義 185
15 たこつぼ症候群の経過と悪性腫瘍など生命予後不良疾患合併 216