書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。

検索

カテゴリから選ぶ

医師の燃え尽き症候群(バーンアウト)

医師の燃え尽き症候群(バーンアウト)
本文を見る
  • 有料閲覧

筆頭著者 牧石 徹也 (編著)

島根大学医学部 総合医療学講座

その他の著者等 栗山明,鋪野紀好 編著

金芳堂

電子版ISBN

電子版発売日 2023年4月26日

ページ数 184

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-7653-1955-3

印刷版発行年月 2023年4月

DOI https://doi.org/10.50910/9784765319553

書籍・雑誌概要

コロナ禍で,国内外で,医療現場の燃え尽き症候群(バーンアウト)が問題視されています.特に日本では,以前より医療現場の働き方改革についても,活発に議論が行われています.本書は研修医・指導医にとって,医療現場のバーンアウトに対する理解が深まり,職場のバーンアウトを防ごうと思っている方のための内容となっており,若手医師に向けて,医師の燃え尽き症候群について理解が深まり,向き合い方がわかる一冊.

目次

序章 Be a well-being champion
ケース提示

第1章 医師のバーンアウト
1 バーンアウトとは何か?
 1)バーンアウトの定義
  バーンアウトの歴史と概念/バーンアウトの分類/我が国におけるバーンアウトのとらえ方/バーンアウトの科学と現実
 2)バーンアウトの症状
  バーンアウトと医師の健康/COVID-19パンデミックとバーンアウト/バーンアウトの尺度
2 データで見る医師のバーンアウトの実態
 1)バーンアウトの疫学
  医師はどれくらいバーンアウトしているのか?/医師の2人に1人がバーンアウト!?
 2)国内外の状況
  研究のトピックの変遷/社会的孤立とワークライフインテグレーション/我が国におけるバーンアウトの研究成果
3 医師のバーンアウトがもたらすもの
 1)医師自身の人生に関わること
  Well-beingやQOLの低下/生き方(キャリア形成)への影響
 2)患者安全に関わること
  バーンアウトから患者安全を考える/患者安全からバーンアウトを考える
 3)組織に関わること
  医師の離職と生産性の低下/コスト面から見たバーンアウト

第2章 バーンアウトのリスク
医師にとってのwell-beingの決定要因
 1)医師のwell-beingの決定要因
  Well-beingとは/Well-beingの決定要因/PERMA理論とは/医師にとってのwell-beingの決定要因/最後に
 2)職場環境とバーンアウト
  職場環境とバーンアウト/ジョブ・デマンド(仕事の要求)/ジョブ・リソース(仕事の資源)/バランスが重要
 3)研修医とバーンアウト
  理想の医師像とのギャップ/研修医におけるバーンアウトの蔓延/職場環境と研修医のバーンアウト/職場がとり得る対策
 4)Difficult patient encounterとバーンアウト
  Difficult patient encounterがもたらす問題 —医師のバーンアウト—/Difficult Patientの要因分析と対応方法/Difficult patient encounterへの対応スキルを獲得するために
 5)職場におけるハラスメント
  ハラスメントの定義と法制/ハラスメントの実態とバーンアウト/ハラスメントの対策とグレーゾーン/ハラスメント防止のための取り組み—心理的安全性のある職場の文化を育てる
 6)医師であること
  医師という職業に伴う先入観=期待される倫理観/「医師なのに」というディスコース/「医師だから」というディスコース/医師という仕事自体のストレス
 7)日常のルーティン
  ルーティンとは/業務の中でのルーティン/プライベートでのルーティン
 8)うつ病や不安障害
  うつ病/不安障害
 9)女性医師とバーンアウト
  女性医師のバーンアウト/マイノリティである我が国の女性医師/「家庭と仕事の両立」は女性の課題になりがちである
 10)コロナ禍の医師のバーンアウト
  はじめに/コロナ禍での医師のバーンアウト要因/時期・集団・個人によりリスク要因は変化する/コロナ禍の影響はすぐに現われるとは限らない —PTSSとPTSD/今後の見通し

第3章 バーンアウトに陥らないために
1 職場に求められること
 1)ワークエンゲージメントの重要性
  はじめに/ワークエンゲージメントとは何か? —バーンアウトとの関連—/ワークエンゲージメントを高める要因/仕事の資源と個人の資源/エンゲージメントを高めるために —チームの重要性—/おわりに
 2)医師の働き方改革
  はじめに/我が国における医師の労働時間制限/労働時間制限はバーンアウトを減らすのか?/労働圧縮という新たな問題/おわりに:医師の働き方改革はどこへ向かうのか?
2 自らを守る ~ストレスマネジメントとは~
 1)ストレスにどう対処するか?
  生理学的ストレス反応/ストレスに向かい合う意義/ストレスにどう対処するか?/おわりに
 2)レジリエンスとSense of Coherence(SOC)
  レジリエンスとは/Sense of Coherence(SOC)とは?/レジリエンスとSOCとバーンアウト
 3)セルフケアの方法
  セルフケアとは?/セルフケア……,その前に/様々なセルフケア/セルフケアを行うにあたり,気をつけるべきこと
3 コーチングとバーンアウト
 1)なぜバーンアウトにコーチングが必要か?
  はじめに ワークエンゲージメントとバーンアウト/バーンアウトに対するコーチング/コーチングはレジリエンスを高める可能性/コーチングはモチベーションを高める可能性/コーチングは基本的な心理療法としての側面を有する/おわりに
 2)コーチングの実際
  コーチングとは/Level 1 3分間のコーチング/Level 2 基本的なコーチング/事例/おわりに
 3)価値観にふれる(目標設定のヒント)
 はじめに/価値から目標設定へ/事例/おわりに
 4)セルフ・コーチング
  はじめに/人生の価値観とミッション/セルフ・コーチング/強み/時間管理/おわりに
 5)コーチングQ&A
  Q1 コーチングとカウンセリングは,どう違いますか?
  Q2 コーチングは無理やりに相手の考えを引き出すイメージですが,どうでしょうか?
  Q3 コーチングは型にはまった質問をするので,ぎくしゃくするような感じがします.
  Q4 コーチングを行ってはいけない人はいますか?
  Q5 コーチングをやっていて,しんどくないですか?
  Q6 患者満足度は上がりますか?
  Q7 ナラティブ・アプローチとの関連は?
  Q8 動機づけ面接を学んでいますが,コーチングを行っても問題ないでしょうか?
  Q9 コーチングと治療的自己の関係は?
  Q10 コーチング・セミナーやワークショップはありませんか?
  Q11 コーチングではもの足りなくなってきました.次に学んだら良い心理療法を教えてください.
  Q12 コーチングのエビデンスはありますか?
4 援助希求力
 1)援助希求
  援助希求とは/医師における自殺リスクと援助希求行動/援助希求を阻害する因子/最後に

終章 バーンアウトかも,と思ったら
あなたへの手紙

COLUMN
1 医療職の職種別バーンアウトの実態
2 ボアアウト(boreout)
3 自分や同僚が診断エラーに遭遇した時
4 上司とソリが合わない~ボス・マネジメントとは
5 効率的なメールの書き方

書籍・雑誌を共有

ツール

お気に入り登録
書誌情報ダウンロード

関連書籍