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魅力的な授業をするために

西洋医を志す君たちにおくる漢方講義

西洋医を志す君たちにおくる漢方講義
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筆頭著者 新見 正則 (著)

帝京大学医学部外科准教授

その他の著者等 松田邦夫

新興医学出版社

電子版ISBN

電子版発売日 2020年10月26日

ページ数 185

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-88002-841-5

印刷版発行年月 2012年9月

DOI https://doi.org/10.18887/9784880028415

書籍・雑誌概要

西洋医を志す学生のための、まったく新しい漢方教育指南!

漢方教育現場の教える人がいない、教え方がわからない、魅力ある講義の仕方がわからない、西洋医がどのように漢方の講義すればよいのかなどの疑問。そして教えれば教えるほど漢方嫌いになる学生が増えるという懸念の声に応えてアンチ漢方をつくらないためのまったく新しい漢方教育メソッド。

「モダン・カンポウ」では西洋医が西洋医学的治療の補完医療として保険適応漢方エキス剤で対処します。つまりその立ち位置で漢方に興味がある西洋医が講義をすればよいのです。ほとんどの学生は西洋医になりたいのであって、純粋な漢方医を目指す学生はごくまれです。西洋医を志す学生のための講義を行えば、それで必要十分なのです。

目次

第一章 …………… 松田邦夫
 1.漢方との出会い
父に勧められて漢方
漢方の師匠、大塚敬節先生
患者への愛情と厳しさ
 2.私の漢方勉強法
古典を読め。あとは患者が教えてくれる
漢方の存在を知ることのメリット
 3.漢方診療の実際
肺炎に真武湯
慢性副鼻腔炎に人参湯合真武湯
不眠症に桂枝茯苓丸料
歩行困難に八味地黄丸
EDに大柴胡湯
むち打ち症に葛根湯加苓朮附湯合桂枝茯苓丸
咽喉頭違和感
薬診(?)に黄連解毒湯
腹痛に大建中湯
顔面発疹に当帰芍薬散
歩くのが遅いに補中益気湯
胸痛に当帰四逆加呉茱萸生姜湯
小児喘息に小柴胡湯合麻杏甘石湯
副鼻腔炎に葛根湯加味方
口訣の面白さ:頭痛に釣藤散
 4.漢方医としての生き甲斐
第二章 …………… 新見正則
 1.魅力的な授業をするために
 2.西洋医を志す学生を教える時の注意点
仮想病理概念の羅列をしない
自分が理解できることしか講義をしない 
自分の土俵で話す
せめて講義では整合性を保とう
漢方は保険医療だから意味がある
日本の医師は漢方を処方できる
保険適応エキス剤に限定する
 3.西洋医だからこそ教えられる点
多くの学生は西洋医になりたいのだ
まずは立派な西洋医になってもらおう(直球と変化球)
素直に自分の昔のイメージを語ろう
西洋医学の限界を語る
実際の症例を交え、西洋医として漢方の魅力を語る
現代西洋医学が何よりも先にある
華岡青洲は漢方の限界を知っていた
漢方があると診療の幅が広がる
 4.必修授業は選択授業とは異なる
必修授業はモダン・カンポウの立ち位置で
漢方エキス剤とは何? 
何かあれば止める。これで安全
フローチャートで処方可能。そしてそこそこ有効
患者と一緒に探すことを楽しむ
 5.西洋医を志す学生が知っておくべき漢方の考え方
森全体を治す。それしかできない
サイエンスからは遠い。だからこそ補完医療には良い
実は漢方はオーダーメード医療
漢方は養生あってこそ
現代社会のデジタル感で病気に?
漢方の短所はそのまま漢方の魅力
 6.西洋医を志す学生が知っておくべき漢方とEBM
大建中湯の臨床研究
大建中湯は山椒より有効か
漢方は西洋薬剤と同等の打率があるのか
漢方の魅力を正しく伝えないと
EBMはあった方がいいが
漢方にEBMは必要か?
 7.西洋医を志す学生が知っておくべき漢方とサイエンス
アヘンとモルヒネ
麻黄とエフェドリン 
熊胆とアンプラーグⓇ 
六君子湯㊸とヘプタメトキシフラボン
 8.西洋医を志す学生が知っておくべき生薬
保険適応エキス製剤を構成する一一八生薬
生薬が読めると漢方も読める
 9.西洋医を志す学生が知っておくべき漢方薬の名前
保険適応エキス製剤 一二八種
漢方薬が読めないとかっこ悪い
 10.エキス製剤理解のためにまず葛根湯①
傷寒論に載っている
落語枕噺:葛根湯医者
一八〇〇年前のものが通用するのか
葛根湯①で足し算の叡智を納得しよう
 11.漢方の副作用
劇薬を使用した昔の話
瞑眩と副作用 
甘草による偽アルドステロン症 
小柴胡湯⑨による間質性肺炎
麻黄による副作用
アレルギー反応
地黄による胃腸障害
漢方では何でも起こり得る
 12.漢方処方時の注意点
用量依存性がないことも
乱暴な言い方をすれば何でも治る
双方向に効く(中庸に持って行く)
逆に悪化させることも
生薬数が増えると効かなくなる
匂いと味が大切
空腹時の内服が建前
 13.漢方理論は処方選択のために
虚実
陰陽(寒熱)
六病位(表裏)
気血水
 14.漢方診察は経験が土台
いろいろな診察がある、そして人それぞれ
腹診
舌診
脈診
漢方診療の流れ
 15.覚えておくとよい十五処方
芍薬甘草湯
麻黄湯㉗
桂枝湯㊺
小柴胡湯⑨
六君子湯㊸ 
補中益気湯㊶ 
四物湯
加味逍遙散㉔ 
当帰芍薬散㉓ 
桂枝茯苓丸㉕ 
五苓散⑰
真武湯㉚
黄連解毒湯⑮
大黄甘草湯
八味地黄丸⑦
 16.簡単な漢方の歴史
 17.古典を覗いてみよう
古典の読み方・親しみ方
傷寒論
薬徴
類聚方広義
勿誤薬室方函口訣
 18.漢方の神髄の講義
伝統的漢方の講義
その前にアナログの再確認
矛盾は致し方ないと腑に落とす
そして漢方の神髄を専門家から伺おう
 19.漢方を体感しよう(実習)
実習
生薬を見よう、触ろう、嗅ごう、味わおう
漢方薬を煎じてみよう
 20.実際の授業構成例
八コマの必修講義の場合
四コマの必修講義の場合
二コマの必修講義の場合
一コマの必修講義の場合
実録 漢方授業 
 21.国家試験予想問題

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