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高次脳機能障害2版
その評価とリハビリテーション
筆頭著者 武田 克彦 (他編著)
その他の著者等 長岡正範/水野智之/渡邉 修/本田哲三/衛藤誠二/川平和美/早川裕子/鈴木匡子/板東充秋/海野聡子/岩永 勝/蜂須賀研二/穴水幸子/三村 將/前島伸一郎/大沢愛子/藤原加奈江/宮崎裕子/浦上裕子/
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2018年2月5日
ページ数 196
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-498-22805-4
印刷版発行年月 2016年5月
書籍・雑誌概要
高次脳機能障害におけるリハビリテーションの具体的な技術・方法をコンパクトに紹介.医師のみならず,リハビリに携わる全てのスタッフ必携の実践書.
目次
§1. 神経心理学の歴史 〈武田克彦〉
A.Broca以前
B.Broca
C.Broca以後の局在論
D.全体論について
E.その後の展開
§2. リハビリテーションの歴史 〈長岡正範〉
A.リハビリテーション全般の歴史−高次脳機能障害との関連で
B.医学モデル,障害モデルから国際生活機能分類へ
1 医学モデル
2 障害モデル
3 国際生活機能分類
C.リハビリテーションの定義
D.高次脳機能障害のリハビリテーションに関する歴史
1 欧米での取り組み
2 我が国の取り組み
§3. 神経心理学とは,神経心理学的アセスメントとは 〈武田克彦〉
A.神経心理学の学問的な目的
B.病巣研究
C.認知神経心理学
D.認知神経心理学における仮定
E.単一症例の重視
F.神経画像研究
G.神経心理学の臨床的な目的
H.神経心理学的アセスメント
1 実際の場面
2 患者から病歴をとる
3 神経学的診察
4 神経心理学的診察
5 神経心理テスト
§4. 高次脳機能障害リハビリテーションの考え方 〈長岡正範〉
A.欧米でのシステム−モデル事業で手本にした仕組み
B.高次脳機能障害は回復するのか? −高次脳機能障害者支援モデル事業の成績から
C.モデル事業で実施された訓練の内容について
1 異なるセッティングでのリハビリテーション
2 医学的管理がどのプログラムでも大切
3 具体的な訓練の内容
4 医学的リハから生活訓練,職能訓練への移行
D.モデル事業以降のわが国における成果
§5. 高次脳機能障害を生じる疾患 〈水野智之〉
1.脳血管障害
1 無症候性脳血管障害
2 一過性脳虚血発作
3 脳出血
4 くも膜下出血
5 脳梗塞
6 血管性認知症
7 高血圧性脳症
2.頭部外傷による脳損傷
A.外傷性頭蓋内血腫
1 急性硬膜外血腫
2 急性硬膜下血腫
3 慢性硬膜下血腫
4 外傷性脳内血腫
5 外傷性くも膜下出血
B.脳挫傷
C.びまん性脳損傷
3.脳炎
4.低酸素脳症
5.脳腫瘍術後
6.変性疾患
1 アルツハイマー病
2 前頭側頭葉変性症
3 びまん性レビー小体病
4 多系統萎縮症
§6. 高次脳機能障害のための画像診断 〈渡邉 修〉
A.ブロードマンBrodmannの脳地図と脳回
B.前頭葉損傷が主体となる高次脳機能障害
1 前頭葉挫傷例
2 下垂体腫瘍術後例
C.頭頂-側頭葉損傷が主体となる高次脳機能障害
1 右下頭頂小葉を中心とする挫傷例
2 左中大脳動脈領域の梗塞例
D.視床損傷が主体となる高次脳機能障害
脳底動脈解離例
E.被殻損傷が主体となる高次脳機能障害
左被殻出血例
F.離断症候群による高次脳機能障害
前大脳動脈の閉塞による脳梁離断例
§7. 注意障害のリハビリテーション 〈本田哲三〉
A.「注意」障害の分類
1 選択性注意と障害
2 容量性注意と障害
3 持続性注意と障害
4 注意の転動性(変換)と障害
B.注意の評価法
1 臨床的評価法
2 机上評価法
C.注意障害のリハビリテーション
1 全般的刺激(6週間プログラム)
2 注意に特化した訓練プログラム
3 代償的介入法
4 環境調整
§8. 知覚障害のアセスメント,リハビリテーション 〈衛藤誠二,川平和美〉
A.感覚経路と体性感覚野
B.感覚の検査
C.触覚失認について
D.末梢神経損傷後の知覚リハビリテーション
E.中枢性感覚障害のリハビリテーション
§9. 失認のアセスメント,リハビリテーション 〈早川裕子,鈴木匡子〉
A.失認のアセスメント
1 失認であることの確認
2 失認の特徴を掘り下げる
3 失認の検査
B.失認のリハビリテーション
1 視覚性失認の回復経過
2 失認そのものへの治療的介入
3 残存能力の利用・代償的方法の導入
4 環境の調整
§10. 失行のアセスメント,リハビリテーション 〈板東充秋〉
A.失行のアセスメント
1 失行の定義
2 検査方法
3 合併症状
4 行為の知識と失行
5 失行の分類法
B.リハビリテーション
§11. 記憶障害のアセスメント 〈海野聡子〉
A.記憶の過程とその分類
B.記憶の神経基盤
C.記憶障害の臨床像
1 記憶障害の症候
2 病変部位による記憶障害の内容
D.アセスメントの手順
1 記憶障害はあるか?
2 記憶障害の内容は何か?
3 記憶障害の重症度はどうか?
§12. 記憶障害のリハビリテーション 〈岩永 勝,蜂須賀研二〉
A.記憶障害のリハビリテーションの実施概要
B.記憶障害のリハビリテーション・ストラテジー
1 環境調整
2 学習法の改善
3 代用手段の利用
4 グループ訓練
§13. 遂行機能障害のアセスメント,リハビリテーション 〈穴水幸子,三村 將〉
A.遂行機能障害とは
B.遂行機能障害のアセスメント
C.遂行機能障害の認知リハビリテーション
1 TTT訓練の教示の与え方
2 TTT訓練の作品,言語による説明
§14. 半側空間無視のアセスメント,リハビリテーション 〈前島伸一郎,大沢愛子〉
A.無視の検出法
B.日常生活活動の観察
1 視野障害と半側空間無視
2 無視の病巣
3 無視の機能予後
4 無視のメカニズム−無視のタイプ
C.リハビリテーション
1 トップダウンとボトムアップ
2 無視を呈する患者のリハ
§15. 言語障害のアセスメント,リハビリテーション 〈藤原加奈江〉
A.失語症のアセスメント
1 インテーク面接
2 鑑別診断検査
3 掘り下げ検査
4 訓練効果のアセスメント
B.失語症のリハビリテーション
1 急性期のリハビリテーション
2 回復期のリハビリテーション
3 維持期のリハビリテーション
C.小児失語症のアセスメントとリハビリテーション
D.発語失行のアセスメントとリハビリテーション
§16. 読み書き障害のアセスメント,リハビリテーション 〈宮崎裕子〉
A.読みの障害
1 臨床神経心理学的分類
2 認知神経心理学的分類
3 読み障害のリハビリテーション
B.書字の障害
1 臨床神経心理学的分類
2 認知神経心理学的分類
3 書き障害のリハビリテーション
§17. 高次脳機能障害のリハビリテーションの遂行など に影響を与える精神症状 〈浦上裕子〉
A.急性期の意識障害の症状と対応,治療
1 症状
2 対応
B.情動と認知機能の神経基盤
C.脳損傷による情動と認知機能の変化
D.回復期にしばしば出現する精神症状:評価と治療
1 精神症状
2 社会的行動障害という考え方
3 器質性精神障害という考え方
4 障害認識とかかわる症状
E.リハビリテーションの考え方と対応
1 認知機能障害の一部として生じる場合
2 包括的に対応することの重要性