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筆頭著者 紺野 愼一 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2019年6月3日
ページ数 236
判型 B5変
印刷版ISBN 978-4-7583-1866-2
印刷版発行年月 2019年3月
書籍・雑誌概要
限られた外来時間。この時間を有効に使い,診療を行いたいものである。明らかな外傷がない場合,問診や臨床所見などから診察を進めるが,主症状を訴える場所と原因疾患が一致しないこともあり,注意が必要である。
本書は,まずⅠ章の「外来で必要な基礎知識」で,痛みの評価法や,そのメカニズムを解説している。
Ⅱ章は「診察の進め方」とし,問診や理学所見の評価,さらに鑑別診断上重要な手技についても紹介している。
さらにⅢ章の「疾患別治療法」では,特発性側弯症や骨粗鬆症などの脊椎全体の疾患と,痛みを中心とした頚椎・腰椎の疾患について,診断と治療に分けて解説している。診断では,「これで確定診断」「見逃し注意」など,注意すべき点がよくわかるようになっている。治療は,3つのStepで構成され,Step 1「治療戦略」は,フローチャートを使いビジュアルに治療の流れが確認でき,Step 2「保存療法」とStep 3「手術療法」でそれぞれの治療法を解説している。特にStep 2とStep 3の間には「保存療法→手術療法のターニングポイント」を配し,どのタイミングで保存療法から手術療法に切り替えるのかを明確に示している。
明日からの日常診療がより正確に,より効率的なものに必ずなる,整形外科必携の1冊である。
目次
Ⅰ 外来で必要な基礎知識
脊椎の解剖 二階堂琢也,紺野愼一
頚椎の解剖/胸椎の解剖/腰椎の解剖
痛みの評価 住谷昌彦,阿部博昭,井上玲央
痛みの量的評価尺度/痛みの質的評価
痛みのメカニズム 半場道子
痛覚投射経路/急性痛と慢性痛/痛みを発生機序から分類する
Ⅱ 診察の進め方
問診 折田純久,大鳥精司
受診の目的/主訴の把握/病歴の作成/部位別にみた脊椎疾患に関する問診
理学所見の評価 相澤俊峰
視診/触診/脊柱所見/神経学的所見
鑑別疾患上重要な手技 酒井大輔
内臓系に由来する腰背部痛/心因性に由来する腰背部痛/脊柱ならびに傍脊柱以外の運動器に由来する腰背部痛
画像検査の意義と限界(血液検査も含む) 上原将志,髙橋 淳,加藤博之
単純X 線/CT/MRI/脊髄腔造影/神経根造影,椎間板造影/症例供覧
再診時の注意点 三上靖夫
初診時以降の経過の確認/身体診察の実施/画像所見の再確認/診断の見直し/治療方針の確認/病状・治療方針に対する理解の確認
患者への接し方 寺井秀富
とにかく第一印象を大事にしよう
Ⅲ 疾患別治療法
【脊椎(全体)】
脊柱側弯症 藤原憲太,根尾昌志
胸椎の外傷 岩渕真澄
後縦靱帯骨化症,黄色靱帯骨化症 中前稔生,田中信弘
骨粗鬆症と骨粗鬆症性脊椎椎体骨折 加藤 剛
【頚椎】
頚椎症性神経根症,頚椎症性脊髄症 田中雅人,山内太郎
頚椎椎間板ヘルニア 大谷晃司
関節リウマチに伴う頚椎病変 鈴木智人,高窪祐弥,高木理彰
頚椎の外傷 土井田 稔
頚部痛 井上 玄
【腰椎】
急性腰痛症 村上秀樹
慢性腰痛症 池本竜則
腰部脊柱管狭窄症 岩﨑 博,山田 宏
腰椎椎間板ヘルニア 手束文威,西良浩一
腰椎の外傷 坂野友啓,戸川大輔