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がん患者の呼吸困難・痛み・精神症状を診るロジック
知っていればこんなに使える非薬物療法アプローチ! 薬物療法が本当に有効な病態を見抜く!
筆頭著者 蓮尾 英明(編著) 松岡 弘道(編著) 松田 能宣 (編著)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2023年2月28日
ページ数 224
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-7583-1819-8
印刷版発行年月 2023年3月
書籍・雑誌概要
がん治療中に日常的に遭遇する“困った3大症状”として,呼吸困難,痛み,せん妄などの精神症状を取り上げて病態から読み解き,対応策を紹介。病態仮説図(フローチャート)により,薬物療法が効果的な病態/非薬物療法が効果的な病態を分類し,①薬物療法が効果的な場合は、薬剤のレシピを詳細に掲載,②非薬物療法が効果的な場合は、心療内科的アプローチを今日から取り入れられるように実践的に解説する。
コラムも多数掲載し,日常診療での困ったシチュエーションをきめ細やかにフォローした。
目次
第1章 心療内科医の病態を診るロジック 蓮尾英明
①「解釈モデル」という概念
②「病態仮説」という概念
③「病態仮説」の構築のメリット
④「病態仮説」の構築のポイント
⑤「身体の機能異常」という概念
⑥「身体診察」の重要性
⑦「脳の機能異常」という概念
⑧「病態の気づき」という概念
⑨「フィードバック」という概念
⑩「心理療法処方」という概念
第2章 呼吸困難を診るロジック
①呼吸困難の病態仮説 松田能宣
②呼吸困難に薬物療法が有効な病態と各種薬剤の使い分け 松田能宣
③呼吸に注意が向きすぎることで、呼吸困難を感じる症例―「注意固着」の呼吸困難への影響を考える Part Ⅰ 蓮尾英明
④呼吸に注意が向きすぎることで、呼吸困難を感じる症例―「注意固着」の呼吸困難への影響を考える Part Ⅱ 松岡弘道
⑤呼吸筋機能が低下することで、呼吸困難を感じる症例―「呼吸筋の萎縮や緊張」の呼吸困難への影響を考える 蓮尾英明
⑥パニック症で、呼吸困難を感じる症例― パニック発作による交感神経過緊張状態からの呼吸困難への影響を考える 松岡弘道
⑦気持ちが落ち込むことで、呼吸困難を感じる症例―抑うつによる症状閾値の低下の影響を考える 松田能宣
⑧喉がつまる感じとして、呼吸困難を感じる症例―呼吸困難の原因として咽喉頭異常感症(ヒステリー球)を考える 松田能宣
第3章 疼痛を診るロジック
①痛みの病態仮説図 松岡弘道
②痛みに影響を与えるさまざまな因子を知ろう 松岡弘道
③がん関連因子による痛み:対応不十分な器質性疼痛の存在を考える 松岡弘道
④非がん痛(筋・筋膜の痛み)で、痛みを感じる症例―「筋・筋膜の緊張」の痛みへの影響を考える 蓮尾英明
⑤がんサバイバーにおける非がん痛で、痛みを感じる症例―がんサバイバーの破局的な思考による痛みへの影響を考える 蓮尾英明
⑥非がん性腰痛症で痛みの悪化を認める症例―がん患者における「非がん性腰痛症」の痛みへの影響を考える 蓮尾英明
⑦「交感神経過緊張」で痛みを感じる症例 松岡弘道
⑧せん妄関連疼痛で、痛みを訴える症例―がん患者のせん妄に関連した痛みへの影響を考える 蓮尾英明
⑨痛みの訴えの背景にケミカル・コーピングが存在する症例 松岡弘道
⑩心理的葛藤が背景にあることで、痛みを感じる症例―心理的葛藤が痛みとして表現されている可能性を考える 松田能宣
⑪気持ちが落ち込むことで、痛みを感じる症例 松田能宣
⑫遺伝子多型の存在により感受性の変化が起きることで、痛みを感じる症例 松岡弘道
⑬医療者関連因子による疼痛:偽依存症の存在のために、患者の痛みの訴えが増す症例 松岡弘道
⑭医療者関連因子による疼痛:医療者の不適切なコミュニケーションが原因で、痛みが増悪する症例 松田能宣
⑮医療者関連因子による疼痛:医療者自身の防衛機制のために患者の痛みの訴えが増す症例 松岡弘道
第4 章 精神症状のトピックス集
①がん患者における低活動型せん妄の鑑別を考える 井上真一郎
② がん患者におけるせん妄の特徴に沿った向精神薬の使い分け 貞廣良一
③がん患者におけるせん妄の非薬物療法のTIPS 井上真一郎
④がん患者における気分障害の鑑別を考える 上村恵一
⑤ がん患者における気分障害の特徴に沿った向精神薬の使い分け 上村恵一
⑥がん患者の不眠に対するセルフケア 蓮尾英明
⑦ がん患者における不眠障害の特徴に沿った向精神薬の使い分け 伊達泰彦
⑧発達障害のある患者の診かた 伊達泰彦
⑨脳腫瘍によって生じる精神症状・神経症状 竹之下慎太郎
⑩向精神薬の副作用対策 貞廣良一