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薬剤師のための医学論文の読み方・使い方
筆頭著者 名郷 直樹 (著)
武蔵国分寺公園クリニック院長/地域家庭診療センターセンター長/CMECジャーナルクラブ編集長
その他の著者等 青島周一
南江堂
電子版ISBN 978-4-524-24172-9
電子版発売日 2017年8月28日
ページ数 204
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-524-25947-2
印刷版発行年月 2017年7月
書籍・雑誌概要
「これって本当に患者さんのためになるのだろうか?」服薬指導をしながら釈然としない想いをした経験はないだろうか。本書は医学論文の読み方を解説しながら、「きちんと飲んでください」と説明している薬の効果を「EBM」と「構造主義医療論」により検証し、論文情報の活用法を学んでいく。構造主義生物学者池田清彦氏推薦!明日からの業務が変わる、新時代の薬剤師のための一冊。
目次
【内容目次】
はじめに
I章 医薬品情報提供者のプロフェッショナルとして
1.医療全体の中での薬剤師の役割:調剤室をエビデンスセンターに
2.医薬品情報を製薬メーカーに依存してよいのか
II章 知っておきたいキーワード
1.薬剤効果の概念的側面と事実的側面
2.代用のアウトカムと真のアウトカム
3.背景疑問と前景疑問
4.EBMの5つのステップ
5.内的妥当性と外的妥当性
6.ランダム化比較試験
7.コホート研究
8.症例対照研究
9.メタ分析
10.横断研究
11.その他の研究デザイン
12.情報収集戦略
13.6Sアプローチ
14.PubMed検索のコツ
15.ハザード比,オッズ比
16.平均差,標準化平均差,治療必要数
17.統計的仮説検定,P値,有意水準
18.統計的推定,95%信頼区間
19.プラセボ効果,ホーソン効果,ノセボ効果,二重盲検法,PROBE法
20.クロスオーバー,ITT解析,非劣性試験,マージン
21.αエラー,βエラー,一次アウトカム,二次アウトカム,複合アウトカム
22.サブグループ解析,ボンフェローニ法
23.交絡因子,傾向スコアマッチング
24.情報が示すものと臨床研究が示す関連
III章 「効果がある薬」の実体:統計学的検討と構造主義科学論的検討
A 存在論的に考えるか,認識論的に考えるか
B 統計学的検討の王道,検定推定統計
C ベイズ統計による検討
D 統計学的検討と認識論的アプローチ
E 構造主義,ソシュールの言語学
F 存在論的か,認識論的か
G 統計学的検討から構造主義科学論的検討へ
H 実体,現象,コトバ,私,そしてそのギャップ
I 構造主義科学論からみた検定推定統計,ベイズ統計
J 構造主義科学論的検討の一例
IV章 クリニカルクエスチョン
1.エゼチミブの有効性はどの程度か?
2.心血管疾患に対する低用量アスピリンの一次予防効果は?
3.長時間作動型β2刺激薬の長期投与の安全性は?
4.DPP-4阻害薬の有効性はどの程度か?
5.チオトロピウム吸入製剤の安全性はどの程度か?
6.先発医薬品と後発医薬品の効果は臨床的に同等か?
7.ベンゾジアゼピン系薬と認知症に関連はあるのか?
8.ピオグリタゾンの膀胱がんリスクは?
9.認知症は早期発見するべきか?
V章 チーム医療:医師との真の連携とは
A 連携の現状
B 職種間のギャップ
C 職種による2つの立場
D 在宅医療の現場で
E 薬剤師との連携
F EBMを媒介とした連携
おわりに
索引