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はじめて学ぶやさしい疫学 改訂第4版
日本疫学会標準テキスト
筆頭著者 日本疫学会 (監修)
その他の著者等 福島 若葉/関根 道和/尾島 俊之(編集)
南江堂
電子版ISBN 978-4-524-21506-5
電子版発売日 2024年4月8日
ページ数 240
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-524-20448-9
印刷版発行年月 2024年3月
書籍・雑誌概要
疫学はすべての医療・保健医療従事者にとって重要性を増している.本書は初学者からを対象とし難解といわれる疫学をわかりやすく解説したテキストである.第4版では,各領域の国家試験出題基準・コアカリキュラムを精査,新たな章立てとし,発展学習のためのコラム,レポート課題を充実,各領域国家試験から良問を掲載.日本疫学会疫学専門家認定試験標準テキスト.
目次
【内容目次】
1章 疫学とはなにか
A 疫学の定義
B 歴史的な疫学事例
1 ジョン・スノウによる“コレラ”の疫学
2 フローレンス・ナイチンゲールによる“戦死”の疫学
3 高木兼寛による“脚気”の疫学
C 健康の決定要因と「社会の健康」
2章 疫学を理解するための基本
A 疫学研究の手順
B 研究課題と仮説の設定
C 研究対象者の選定
1 母集団と標本(観察対象集団)
2 標本の選定方法
3 観察集団
D 情報収集方法の検討
E 疫学研究デザイン
1 疫学のアプローチと研究デザイン
F 信頼性・妥当性・誤差
1 信頼性
2 妥当性
3 誤差(偶然誤差と系統誤差)
G 因果関係
1 因果関係の判定:因果の逆転と共通原因
2 ヒルの因果性判定基準
H 結果の社会還元
3章 疫学で用いられる指標
A 頻度を表す指標
1 比・割合・率
2 有病率,罹患率,累積罹患率
3 死亡率,致命率,生存率
4 相対頻度
B 関連を表す指標
1 相対危険
2 寄与危険
3 オッズ比
C 指標の比較
1 年齢調整死亡率(直接法)
2 標準化死亡比(間接法による年齢調整)
3 年齢調整死亡率の計算例
4 疫学研究事例
4章 疫学研究デザイン
イントロダクション
4章-1 記述疫学
A 概要・方法
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
1 「人(だれ)」に関する要因
2 「場所(どこで)」に関する要因
3 「時(いつ)」に関する要因
4章-2 生態学的研究
A 概要・方法
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
4章-3 横断研究
A 概要・方法
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
4章-4 症例対照研究
A 概要・方法
1 症例の選定
2 対照の選定
3 情報収集
4 分析の方法
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
4章-5 コホート研究
A 概要・方法
1 コホート研究とは
2 対象集団の選定
3 ベースライン調査
4 追跡調査
5 分析調査
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
4章-6 介入研究:ランダム化比較試験
A 概要・方法
1 参加者の設定
2 無作為割り付け
3 ブラインド法(盲検法,マスキング法)
4 アウトカム(効果)などの評価
5 クラスターランダム化比較試験
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
1 臨床試験
2 地域のクラスターランダム化比較試験
4章-7 介入研究:非ランダム化比較試験
A 概要・方法
1 前後比較デザイン
2 準実験デザイン
3 自然実験
B 長 所
C 短 所
D 疫学研究事例
5章 システマティックレビュー
A 定 義
B 方 法
1 システマティックレビューの計画書を作成する
2 レビュークエスチョンを明確にする
3 網羅的文献検索を行う
4 文献スクリーニング
5 定性的システマティックレビュー
6 定量的システマティックレビュー(メタアナリシス)
7 プール解析
6章 バイアスと交絡
A はじめに
B 選択バイアスと情報バイアス
1 選択バイアス
2 情報バイアス
3 疾病調査やスクリーニングに関連したバイアス
4 差異誤分類と非差異誤分類
C 交絡因子
7章 スクリーニング
A 定義・目的
1 定 義
2 目 的
3 対象疾病
B スクリーニング実施上の原則
1 臨床検査の条件
C スクリーニングの有効性の検討
1 カットオフ値と陽性・陰性
2 感度,特異度
3 検査の評価
4 検査の適用
5 事前確率・事後確率
8章 情報収集方法
A 情報の種類
1 一次情報
2 二次情報
B 調査票などによる調査方法
1 自記式調査
2 他記式調査
C 調査票と依頼文
1 調査票の作成
2 設問形式
9章 情報処理
A 情報処理の基礎
1 保健医療情報
2 データの電子化
3 データベース
4 レコードリンケージ
B 情報セキュリティ
C 文献検索
1 一次情報と二次情報
2 文献検索の方法
10章 疫学で用いられる統計学的方法とその解釈
A 疫学データの整理
1 母集団と標本
2 疫学データの性質
3 データの分布
4 データの要約
5 割合と率
B 推定と検定
1 点推定と区間推定
2 検 定
C 2種類のデータの関連
1 相関係数
2 回帰分析
3 分散分析(一元配置分散分析)
4 2×3分割表以上のχ2検定
5 サンプルサイズ計算
D 欠損値の処理方法
1 指標変数法
2 削除法
3 補完法
E 図の種類と使い分け
1 棒グラフ
2 ヒストグラム
3 散布図
4 折れ線グラフ
5 円グラフ・帯グラフ
6 箱ひげ図
F 高度な分析方法
1 重回帰分析
2 多重ロジスティック回帰分析
3 生存分析
4 ポアソン回帰
5 傾向スコア法
6 操作変数法
7 地理情報システム
8 統計ソフトの利用
11章 生命表・平均寿命
A 平均寿命の計算の考え方
B 生命表関数
C 健康寿命
12章 保健統計調査
A 公的統計と統計法
B 主な人口・保健統計調査
1 国勢調査
2 人口動態調査
3 国民生活基礎調査
4 学校保健統計調査
5 医療施設調査
6 患者調査
7 社会生活基本調査
8 国民健康・栄養調査
9 歯科疾患実態調査
10 医師・歯科医師・薬剤師統計
13章 診療関連データベース
A 二次利用可能な診療関連データベース
1 レセプト
2 がん登録
3 学会による診療データベース
B 研究・実務に使用されるレセプトデータ
1 医療保険者(被用者保険,国保,後期高齢者)のデータ
2 NDB
3 診断群分類研究支援機構のデータ
4 各医療機関のデータ
5 市販データベース
C 診療関連データベースを利用する利点と注意点
1 悉皆性
2 サンプルサイズ
3 情報の妥当性
14章 疫学研究と倫理
A 研究者が守るべき基本原則
B 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針
C 個人情報保護
D インフォームド・コンセント(IC)
E 対象者の保護,侵襲・介入
F 研究計画書と倫理審査
G 臨床試験登録,研究結果の発表
H 臨床研究法,治験
I 研究不正
J 利益相反
15章 領域別の疫学
はじめに
15章-1 臨床疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 リサーチクエスチョンの作成と評価
2 臨床疫学研究におけるアウトカム指標
3 治 験
4 エビデンスに基づく医療(EBM)
15章-2 栄養疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 食事調査方法
2 栄養疫学における誤差
3 エネルギー調整の方法
15章-3 運動疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 身体活動,運動,生活活動,座位行動
2 推奨される身体活動量
3 身体活動測定法
15章-4 分子疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 研究デザイン
2 解析対象
3 解析上の注意点
4 倫理的配慮
C 疫学研究事例
15章-5 感染症疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 感染症疫学の基本
2 感染症の自然史
3 “感染者”か,それとも“発症者”か?
4 流行の記述と将来予測
15章-6 社会疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 社会経済状況の指標
2 社会関係
15章-7 環境疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 曝露評価方法
2 疫学研究デザイン
C 疫学研究事例
15章-8 放射線疫学,電磁界の疫学
A 概 要
1 放射線の種類と分類
2 放射線等の単位
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 電離放射線の影響
2 電磁界の影響
15章-9 小児保健の疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 (期間)合計特殊出生率
2 死亡の指標
3 発育の評価
4 発達障害の代表的検査
5 知能検査の代表的検査
15章-10 歯科保健の疫学
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 う蝕の指標(DMFT指数,DMFS指数,DMF歯率)
2 歯周病の指標(CPI)
3 口腔清掃状態の指標(OHI,OHI-S,PCR)
4 不正咬合の指標(DAI)
5 その他
C 疫学研究事例
15章-11 睡眠・休養
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 客観的方法
2 主観的方法
15章-12 メンタルヘルス
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 アウトカム評価
2 曝露評価
15章-13 嗜癖・依存
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 アルコール使用症
2 ニコチン使用症
3 薬物使用症
4 ギャンブル行動症
5 ゲーム行動症
15章-14 生活・人生
A 概 要
B 領域固有の事項,測定方法や疫学指標
1 生活機能を評価する指標
2 生活の質を評価する指標
練習問題・想定問題
解 答
索 引