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薬剤過敏症
筆頭著者 宇野 勝次 (著)
日本医薬品安全性学会 理事長/福山大学薬学部 教授
南山堂
電子版ISBN 978-4-525-98191-4
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 221
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-525-72141-1
印刷版発行年月 2016年3月
書籍・雑誌概要
薬剤過敏症は未だ謎に包まれており,臨床現場での管理が難しい医薬品の有害作用の1つです.
本書では薬剤過敏症を4つの視点,①原因薬検出の視点,②発現機構の視点,③薬物(アレルゲン)側の視点,④生体(過敏症患者)側の視点から解析して,薬物過敏症の本質に迫りました.
目次
序章 薬剤過敏症に迫る
Ⅰ 薬物の副作用,有害反応および有害事象
Ⅱ 医薬品の有害作用の発症原因と発症機序
Ⅲ 医薬品副作用に関するアンケート調査
1章 薬剤過敏症の起因薬検出の視点
Ⅰ 薬剤有害反応の臨床解析
1. 薬剤有害反応の解析法(FDA方式)
2. 有害反応原因薬検出のためのキーワード(要素方式)
3. 要素方式による有害反応原因薬の検出の有用性
4. その他の有害反応原因薬検索のアルゴリズム
5. 薬剤有害反応の臨床解析チャート
Ⅱ アレルギー起因薬同定試験
1. アレルギー起因薬同定試験の種類
2. アレルギー起因薬同定試験の有用性
3. アレルギー起因薬同定試験の限界性
2章 薬剤過敏症の発現機構の視点
Ⅰ 薬剤アレルギーの発現機構
1. 抗原形成
2. 免疫反応
3. 炎症・障害反応
Ⅱ 偽薬剤アレルギーの存在
1. 漢方薬過敏症
2. 薬剤性ショック
3. インフュージョンリアクション
4. 他の偽薬剤アレルギー
Ⅲ 有害反応の発症機序の臨床解析
1. アセトアミノフェンによる肝障害
-中毒性副作用か? アレルギー性副作用か?
2. イソニアジドによる肝障害
-代謝障害性副作用か? アレルギー性副作用か?
3章 薬物(アレルゲン)側の視点
Ⅰ アレルギー頻度
Ⅱ アレルゲン性
Ⅲ アジュバント
1. 細菌感染によるアジュバント効果
2. フルオレセインによるアジュバント効果
3. アジュバント効果を有する薬剤
Ⅳ イムノモジュレーター
1. イムノモジュレーターとしてのマクロライド
2. その他のイムノモジュレーター(漢方薬)
Ⅴ 過敏症・構造相関
1. β-ラクタム系抗菌薬のアシル側鎖構造と過敏症状の相関性
2. その他の薬剤と過敏症状の相関性
Ⅵ 交差アレルギー
1. 交差アレルギーの概念
2. β-ラクタム系抗菌薬の交差アレルギー
3. その他の抗菌薬の交差アレルギー
4. 抗菌薬以外の薬剤の交差アレルギー
4章 生体(患者)側の視点
Ⅰ 標的臓器(過敏症状)
1. 各種過敏症状の発現頻度
2. 各種過敏症状におけるアレルギー反応の関与
3. 各種過敏症状の臨床的特徴と発症機序
Ⅱ 随伴症状
1. 発疹(皮疹)
2. 発 熱
3. 瘙痒感
4. 好酸球増多
Ⅲ 潜伏期間
Ⅳ 加 齢
1. 加齢とアレルギー起因薬同定試験
2. 加齢と薬剤アレルギーの頻度
3. 加齢と薬剤アレルギーの発現率
4. 加齢と薬剤アレルギーの潜伏期間
5. 加齢とリンパ球の反応性
6. 加齢と薬剤アレルギー症状
7. 加齢とアレルギー起因薬
8. 高齢者の薬剤アレルギー(加齢による薬剤アレルギーの変化)
Ⅴ 性 差
Ⅵ アレルギー体質
1. アレルギー疾患と薬剤アレルギー
2. 薬剤アレルギー既往歴と薬剤アレルギー
3. 遺伝子多型と薬剤アレルギー
Ⅶ 感染症(ウイルス感染症を中心に)
1. “アンピシリン疹”と薬剤アレルギーの関係
2. DIHSと薬剤アレルギーの関係
5章 薬剤過敏症研究への期待
Ⅰ 薬剤アレルギーの発現仮説
Ⅱ 薬剤アレルギーの特異性仮説