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がん疼痛緩和の薬がわかる本 第4版

がん疼痛緩和の薬がわかる本 第4版
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筆頭著者 余宮 きのみ (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-65661-0

電子版発売日 2024年6月3日

ページ数 312

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-260-05661-8

印刷版発行年月 2024年5月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260656610

書籍・雑誌概要

なぜこの薬? 副作用は? アセスメントのポイントは? 第4版ではさらにわかる!

好評書として定着した本書が、取りあげる薬剤をさらに充実させた。がん疼痛緩和の薬の効用や副作用、アセスメント、選択・使用の考え方がわかりやすく解説され、症例が豊富にあげられているので、より理解が進む。がんの痛みの理解から、非オピオイド鎮痛薬、オピオイド、鎮痛補助薬まで取りあげた、臨床のエッセンス満載の1冊。

目次

第1章 がんの痛みとがん疼痛治療の基本がわかる
 がんの痛みがわかる
  痛みとは
  3種類の痛み
  がんの進行とともに痛みは変化する
  痛みの心理面への影響
 痛みの評価ができる
  評価のポイントは問診
  問診で確認する情報
  大切なのは継続的なアセスメント
  痛みについての質問が負担な患者への極意
  画像診断にも目を向ける
 がん疼痛緩和の基本は薬物療法
  がん疼痛治療の夜明け
  WHO方式の成功の秘密
  WHO三段階除痛ラダーをのぼる

第2章 非オピオイド鎮痛薬がわかる
 非オピオイド鎮痛薬
  NSAIDsとアセトアミノフェン
 NSAIDs
  NSAIDsの副作用
  NSAIDsの選択にひと工夫
 アセトアミノフェン
  アセトアミノフェンの有用性
  使用にあたっての注意点

第3章 オピオイドがわかる
 オピオイド
  オピオイドとは
  オピオイドの分類
  オピオイドによる依存、耐性
  オピオイドを飲みたがらない場合の対処
  オピオイドの副作用
 オピオイドの使用にあたって
  どんなときにオピオイドを開始するか
  生活支援
  レスキュー薬
  タイトレーション
  医師への伝え方
 弱オピオイド─WHO三段階除痛ラダー第二段階のオピオイド
  共通点は有効限界があること
  弱オピオイドの出番
  強オピオイドへ変更するとき
 コデインリン酸塩
  コデインの概要
  コデインの魅力
  コデインを服用している患者のケア
  強オピオイドへ変更するとき
 トラマドール
  トラマドールの概要
  トラマドールの魅力
  トラマドールを服用している患者のケア
  相互作用
 強オピオイド─WHO三段階除痛ラダー第三段階のオピオイド
  強オピオイドの強み
  強オピオイド製剤の種類と選択
 モルヒネ
  モルヒネの概要
  豊富な剤形が魅力
  モルヒネ製剤の種類
  モルヒネを服用している患者のケア
 ヒドロモルフォン
  ヒドロモルフォンの概要
  ヒドロモルフォンの魅力
  ヒドロモルフォン製剤の種類
 オキシコドン
  オキシコドンの概要
  オキシコドンの魅力
  オキシコドン製剤の種類
  相互作用
 フェンタニル
  フェンタニルの概要
  フェンタニルの魅力
  フェンタニル製剤の種類
  フェンタニル注射剤
  フェンタニル貼付剤
  フェンタニル口腔粘膜吸収剤―突出痛治療薬
  相互作用
 タペンタドール
  タペンタドールの概要
  タペンタドールの魅力
  タペンタドールを使用している患者のケア
  副作用対策
  開始後のケア
  相互作用は少ない
 メサドン
  メサドンの概要
  メサドンの魅力
  メサドンの導入
  メサドン使用中
  メサドンが飲めなくなったら
 腎障害の影響
  腎障害下でオピオイドを使用するとき
  オピオイド使用中に腎機能が悪化したとき
  腎障害下でモルヒネを使用するときのケア
  クレアチニン値の落とし穴
 肝障害の影響
  肝血流をチェックする
  投与量と増量間隔
 オピオイドスイッチング
  換算の方法
  オピオイドスイッチングをしてもうまくいかない場合
 投与経路の変更
  投与経路の選択
  非経口投与は副作用が少ない
  先行オピオイドの減量・中止のタイミング
  持続注射のポンプ
  PCAシステム

第4章 鎮痛補助薬がわかる
 鎮痛補助薬
  鎮痛補助薬とは
  鎮痛補助薬の出番は
  どの鎮痛補助薬を選択するか
  使用のコツはアセスメント
  鎮痛補助薬使用にあたってのケア
  効果判定―どれくらいで効いてくるのか?
  鎮痛補助薬はなぜ効くのか
 抗けいれん薬
  抗けいれん薬の使用方法
  ミロガバリン(タリージェ®)、プレガバリン(リリカ®)
  クロナゼパム(ランドセン®、リボトリール®)
  バルプロ酸ナトリウム(デパケン®、バレリン®)
  カルバマゼピン(テグレトール®)
  ラコサミド(ビムパット®注)
  ミダゾラム(ドルミカム®)
 筋弛緩薬
  バクロフェン(ギャバロン®、リオレサール®)
 抗うつ薬
  鎮痛補助薬としての抗うつ薬
  三環系抗うつ薬―ノルトリプチリン、イミプラミン、アミトリプチリン、
     クロミプラミン
  デュロキセチン(サインバルタ®)
 NMDA受容体拮抗薬
  ケタミン〔ケタラール®静注用(“1%ケタラール” 10mg/mL)、
     ケタラール®筋注用(“5%ケタラール” 50mg/mL)〕
  イフェンプロジル(セロクラール®)
 抗不整脈薬
  リドカイン(2%キシロカイン®注射)
  メキシレチン(メキシチール®)
 コルチコステロイド
  ステロイドの種類
  ステロイドの使用方法
  早期から出現する副作用
  長期投与による副作用

索引

NOTE
 心因性疼痛
 「痛い」の本当の意味を探る
 痛む部位の変化を見極める
 NSAIDsの作用を理解しよう
 COX-2阻害薬について
 食事中の苦痛にアセトアミノフェンで対応する
 アセトアミノフェンによる肝障害
 作動薬と拮抗薬
 オピオイドの鎮痛作用
 「麻薬」という言葉がもつ力
 実は誰もがオピオイドにお世話になっている
 予防的な制吐薬への考え方
 ナルデメジンの予防的投与
 制吐薬の副作用を知っておこう
 ペンタゾシンとブプレノルフィン
 注意転換で痛みが変わる
 レスキュー薬は空腹でも服薬してよい
 胸水・腹水の影響をどうとらえるか
 コデイン、トラマドール特有の事情
 トラムセット®配合錠
 作用時間の違いによる選択
 ヒドロモルフォン注は持続皮下投与で安心してタイトレーションできる
 フェンタニル貼付剤をいきなり使用する場合のケア
 鎮痛効果の実感に合わせて調整する
 衰弱による嚥下障害の場合はどうする?
 フェンタニル口腔粘膜吸収剤の薬物依存
 きちんと有効用量までタイトレーションする
 効果不十分だった場合に、すぐタイトレーションするかどうか?
 フェンタニル口腔粘膜吸収剤と速放性製剤の使い分けの説明方法
 舌下錠の使用では唾液の多い患者は要注意
 溶けにくい可能性を念頭において説明しておく
 フェンタニル口腔粘膜吸収剤が毎日4回以上必要になる場合
 バッカル錠と舌下錠は1:1での交換はしない
 タペンタドールの最高用量
 タペンタドールの神経障害性疼痛に対する効果
 便利な換算表
 持続皮下注
 持続静注
 鎮痛補助薬をメカニズムから整理すると
 ミロガバリンの特徴
 ステロイドはなぜ痛みに効くのか

CASE
 痛みのきっかけから、突出痛の予見可能性を把握してケアにつなげる
 NSAIDsによるせん妄
 痛みの評価によって鎮痛薬をやめられた
 剤形の選択により服薬を促すことができた
 痛みが強くなる時間帯で薬剤を選択した症例
 胸壁浸潤により夜間だけ痛みが出現する患者
 経口ヒドロモルフォンの利点を実感した症例
 オキシコドンとの薬物相互作用が疑われた症例
 嚥下障害や腸閉塞がある患者では例外的な使用もありうる
 眠気を回避し、高いQOLを保てた
 薬価―即効性が重要な場合には、安価になることも
 腎障害下の患者にとって望ましい選択とは
 肝血流が低下する要因を把握する重要性を感じた症例
 痛みやレスキュー薬使用の状況によって投与量を決める
 症状の原因検索の重要性を痛感した症例
 経口剤から注射剤へと変更した症例
 12時間徐放性経口剤から貼付剤へと変更した症例
 24時間徐放性経口剤から貼付剤へと変更した症例
 注射剤から徐放性の経口剤へと変更した症例
 注射剤から貼付剤へと変更した症例
 貼付剤から注射剤へと変更した症例
 鎮痛補助薬でアロディニアが軽減した症例
 プレガバリンの副作用がでたが、減量し有効だった症例
 クロナゼパムが有効だった症例
 バルプロ酸ナトリウムが有効だった症例
 突出痛に対してバクロフェンが有効だった症例
 デュロキセチンによる食欲不振が持続した症例
 ケタミン注射で迅速な鎮痛を得た難治性疼痛
 漸減法と漸増法の症例