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質的研究のピットフォール

陥らないために/抜け出るために

質的研究のピットフォール
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筆頭著者 萱間 真美 (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-61847-2

電子版発売日 2016年6月6日

ページ数 124

判型 A5変

印刷版ISBN 978-4-260-01847-0

印刷版発行年月 2013年6月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260618472

書籍・雑誌概要

数多くの質的研究を行い、論文指導の経験も豊富な著者の目の前で大学院生が落ちた、著者自身もろともに落ちた、質的研究における“ピットフォール(落とし穴)”の数々を読み物風に紹介。質的研究を始める人がそうした陥穽に陥らないために、すでに行き詰まりを感じている人がそこから抜け出すために、実践的にアドバイス! 著者の経験に基づいた、心に沁み入るアドバイスで、前向きに研究に取り組むエネルギーもup!

目次

はじめに

chapter 1 テーマを決めるのがむずかしい
 テーマが決まらない(拡散するタイプ)
 質的研究なのだから、テーマは大体でOK?
 文献検索はしなくていい?
 理論的サンプリングをするのだから、対象は決められない?
 帰納的な分析をするのだから、関連する概念の検討はいらない?
 インタビューガイドは1度作ればOK?
 データ収集の方法は、インタビューだけ?
 テーマを語れない(考えの枠組みが強く、柔軟性がないタイプ)
 1回質的研究をしてみたかった
 先生は質的研究が専門だから
 現象への理解に自信がない

chapter 2 研究計画を立てるのがむずかしい
 方法論の記載は、ほかの論文の通りでよいのか
  (質的研究はみな同じか)
 よく使う単語を頻回に使うが、読む側には通じない
  (臨床の言葉と研究の言葉の違い)
 「頭の中に計画がある」と言うが、文字には書いていない
 多すぎる対象設定
 グラウンデッド・セオリー法を「参考にした」と書くことについて

chapter 3 むずかしくないMixed Method
 古くて新しいMixed Method
 トライアンギュレーション型Mixed Method
  -研究報告書の場合など
 埋め込み型Mixed Method
  -質的研究のある一部分として量的調査を組み込む場合など
 説明型Mixed Method
  -調査の一部をより詳細に述べるために組み合わせる場合など
 探究型Mixed Method
  -測定用具の開発のためにインタビュー調査を先行する場合など

chapter 4 データ収集がむずかしい
 フィールドが、受け入れてくれない
 インタビューが、うまくいかない
 非現実的なスケジュール

chapter 5 分析がむずかしい
 テープ起こしがつらくてできない
 データの切片化(スライス)は正しいのだろうか
 対象者の言葉を、研究者の言葉に置き換えてしまう
 研究の問いに向かわない分析
 大切な言葉や表現を見逃す
 どこかで聞いたことのある言葉
 新しいことが出てこない、結果がおもしろくない
 概念がばらばらな方向を向く
 概念図が書けない

chapter 6 論文を書くのがむずかしい
 文献検討には「同じテーマの質的研究がない」ことだけを書けばいい?
 質的研究だから、研究方法は先輩のコピーでOK?
 分析の方法に関しては、なんらかの数字を示したほうがいい?
 定義なし概念と生データだけが並んでいる
 データの引用と概念が合っていない
 データの引用が長すぎる、切れない
 考察が書けない
 結果と考察が関係ない
 概念図はどこまで細かく描く?
 質的研究の論文を英語で発表すること

おわりに
索引