助産雑誌 72巻3号 (2018年3月)

特集 10年目を迎えた 産科医療補償制度と助産師

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2009年に産科医療補償制度がスタートしてから早くも10年目を迎えました。この間に約2000件の分娩時に発生した脳性麻痺事例が補償対象として認定されたほか,事例の原因分析に基づく報告書が発表され,複数の再発防止策の提言も行なわれてきました。本特集では,今後の産科医療の質向上に向けて,それらの活動から助産師として学べることを知り,共有したいと考えます。また,それに関連して,産科医療補償制度を運営する日本医療機能評価機構における助産師の職務についても紹介していただきます。

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産科医療補償制度の創設は日本で前例のない取り組みでしたが,運用を重ねる中で,補償および原因分析・再発防止において着実な成果が得られています。創設当初から同制度で再発防止委員会の委員長を務める池ノ上氏に,現在までの評価や今後の課題についてうかがいました。(インタビュー,構成:編集室)

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原因分析委員会部会員および再発防止委員として産科医療補償制度に携わってきた立場から,これまで出された再発防止に向けた提言とその背景をご解説いただきました。また,本制度で得られた知見から助産師が理解しておくべきことと,今後の課題についても述べていただいています。

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産科医療補償制度で審議される記録において,他者が見た時に「記録不足」とみなされれば,その助産記録は役に立ちません。記録とはどこまで何を書くことか,共通した認識が必要です。同制度の原因分析委員会部会委員でもある立場から,そのポイントをまとめていただきました。

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産科医療補償制度を運営する日本医療機能評価機構には,制度に関する業務に従事する多くの助産師がいます。その業務の実際や,中から見た制度の意義などについて,紹介していただきました。

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はじめに

 年間を通して全国各地で学術集会が開かれ,多くの研究成果が発表されています。3月には日本助産学会学術集会も開かれます。しかし残念なのは,時間と労力をかけて行なった研究が学術集会の発表で終わってしまって,その次のステップである論文作成,投稿につながりにくいことです。

 研究は学会発表で終わりではありません。学術集会では発表できる時間や誌面が限られており,研究の詳細を理解してもらうことはできません。心血を注いだ貴重な研究成果は,多くの人に読まれ利用されることで,はじめてその研究の意義や価値が出てくるのであり,社会に還元できるものとなります。

 今回は,特に,初めて論文投稿を目指す人に向けて,投稿時によくある加筆や修正が必要となる点を例示しながら,基本をおさらいします。

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 ヨコハマプロジェクトは2014年に発足した「多様性」「共にくらす」をキーワードに活動する市民団体です。ダウン症*1のある子どもたちとの出会いをきっかけに,多様性に関心をもつ首都圏在住の仲間が中心となって発足しました。

 本稿では,団体の活動コンセプトに触れたうえで,私たちが注力している3つの取り組みをご紹介させていただきます。

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 2017年11月3日(金・祝),表参道の東京ウィメンズプラザで「全日本おっぱいサミット—あなたの知らない“おっぱい”の世界」が開催され,母子支援関係者ほか育児未経験者も含め200名近い参加者が熱いトークセッションをくり広げました。実行委員のひとりとして,イベントの経緯と当日の様子をレポートします。

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開催にあたって

 2017年11月11日(土)と12日(日)の2日間,東京都豊島区の大正大学を会場として,公益財団法人日本ダウン症協会(JDS)の主催による第1回日本ダウン症会議が開催されました。

 JDSは,設立当初から「賛助会員」「特別会員」という形で支援者や研究者の会員参加を促していましたが,当事者目線での問題意識に基づいて,各領域の専門家に広く情報交換と共同研究をお願いしていくというネットワークの構築は常に願ってきたことでした。また,将来的に,アジア太平洋ダウン症会議,世界ダウン症会議といった国際会議の日本開催を担う可能性を考えれば,国内会議開催の実績はどうしても必要なことでした。

連載 続・いのちをつなぐひとたち・2

森本志磨子さん
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大人を信頼する気持ちを取り戻し,甘えられる場所を子どもに提供したい

2016年4月,大阪で初めての子どもシェルターを立ち上げた森本志磨子さん。センター名の「ぬっく」は,大阪弁であたたかい状況を表す「ぬくい」からつけたそう。シェルターに来ざるをえなかった子どもたちに,あたたかいまなざしを送り,あたたかい気持ちを伝えたいとのことです。

連載 宝物,教えてください・26

いと小さきもの 井村 真澄
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小さな子どもや天使像には,なぜかとても心惹かれる。幼子の像(写真①)は,私が助産師としての一歩を踏み出した病院チャペルの洗礼盤に近いステンドグラスの窓際に置かれている。今でもチャペルに立ち寄る際には,必ずそっと頭に手を置く。当時,産科棟はチャペルと直結していて*1,ナースステーションにはときどきの祈りや聖歌が流れていた。母と子にかかわる深い悲しみの時も大きな喜びの時も,祈りに包まれ支えられて働いている実感があった。これが私の原点であり回帰点である。

連載 ワタナベダイチが行く! 全国・両親学級レポート・3

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はじめに

 前回,産後をリアルに想像させるために「産後劇」を導入した両親学級の事例を紹介しました。今回は,産後を想像し,家事・育児の分担を夫婦で考えるワークを実践している両親学級の紹介です。月に2回の学級のうち1回は平日にもかかわらず,ほぼ毎回定員に達してしまいキャンセル待ちが出るという大人気の学級。仕事を休んでも受講したい(または,仕事を休ませてでも夫に受講させたい)!と思わせる学級を見学させていただきました。

連載 未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場・35

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本校の沿革と教育理念

 スズキ病院附属助産学校(以下,本校)は,東北の拠点として栄える仙台から電車で20分の宮城県岩沼市にあります。仙台空港から車で10分,仙台東部道路岩沼インターチェンジから約2分の交通の便に恵まれた環境にあり,全国から学生が入学しています。岩沼市は西に蔵王連峰をのぞみ,すぐ近くは太平洋という自然豊かな環境です。

 本校は,日本で初めて体外受精による妊娠に成功した鈴木雅洲先生が情熱を傾け,医療法人社団スズキ病院を設置主体として1992年に開校いたしました。その建学の精神は,対象を全人的に理解し,優れた専門能力と限りない慈しみの心をもった助産師を育成することを基本理念としています。

連載 りれー随筆・398

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 最近,故・日野原重明先生の著書を読み,「いのち」について改め考える機会を得ました。多くの著書の中でも『今日すべきことを精一杯!』(ポプラ社)では,後半で「死」というものを通しての「生」について,日野原先生の熱い思いや考えが語られています。この本を読みながら,私自身も「死」を通して「生きる」ということを感じた経験を思い返していました。

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助産雑誌
72巻3号 (2018年3月)
電子版ISSN:1882-1421 印刷版ISSN:1347-8168 医学書院

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