助産婦雑誌 21巻12号 (1967年12月)

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健康な赤ちゃんと賢いママのために
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 "健康な赤ちゃんと賢いママ"というテーマで,9月29日から10月4日まで,東京・新宿の京王デパートで'67京王ベビーフェアが催された.赤ちゃんの体力テストは,予想をはるかに上まわる申込者が殺倒し,応じきれない参加者のために11月下旬に2度開かれたというほどであった.当日は10m近くの距離を,9〜11か月の赤ちゃんがママに導かれてのハイハイで,12〜15か月の赤ちゃんはカタカタを持ってのヨチヨチコンテスト.一度に5名がスタートする.熱心なママに比べて,赤ちゃんの方は途中でエンコしてしまったり,脇道へそれたり.審査員は日赤産院小児科の森田清先生,司会は元NTVのテレビのおばちゃま仲田あつ子さん.大きさで赤ちゃんを測るのでなく,大きさで測れない人間の力を測ってみたいというのが主催の話.

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第5回日本看護協会助産婦研究学会が10月14日,東京・新宿西口の安田生命ホールで開かれた.参加者は去年よりふえて約500名,会場は補助椅子を出すくらいの盛況で,若い会員の参加が目立った.

午前中は例年のとおり研究発表,午後は東大の古谷博助教授の特別講演"妊婦と貧血"とシンポジウム"妊婦貧血をみなおそう"があり,学生助産所,病院,母子健康センター,保健所の助産婦の立場でそれぞれ意見がのべられ成果をみた.

巻頭随想

飛行機と私 淡谷 のり子
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 近頃は海外旅行が盛んで,それもジェット機でアッという間に異国に運ばれてしまうのですから,便利なような,こわいような気がします.

 新婚旅行はハワイで,などといううたい文句にさそわれて,スイスイと空の旅を楽しむ花婿花嫁も多いようです.いとも気楽にオソロシイことなどひとつも考えないで,ただ唯,喜びにあふれたその足どり……私は羨ましいと思います.

新生児・乳児の対症看護シリーズ 乳児におこりやすい病気

呼吸器疾患 加藤 寿一
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Ⅰ.はじめに

 呼吸器系統に病気がある場合,患児の訴える症状は,喘鳴であったり,咳嗽であったり,時には呼吸困難である.これらの症状を中心として,主として乳児にみられる呼吸器疾患についてのべることとする.

消化器疾患 渡辺 悌𠮷
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Ⅰ.まえがき

 消化器症状には嘔吐,下痢,便秘,腹痛,食欲不振,腹部膨満,嚥下困難その他があげられるが,これらは単に消化器の疾患だけでなく,消化器以外の全身的あるいは局所的な病気によってもしばしばおこりうる症状である.乳児期の消化器症状についてももちろん他の年齢と共通点が少なくないが,他方この時期には,消化器の諸機能の未発達にもとづくいわば生理的な消化器症状や,腸管の先天奇形による消化器症状のように,他の時期にはみられない特殊な原因によるもの,あるいは乳児下痢症のように年長児や成人の下痢性疾患とは原因や症状において多くの相異点を有するものなど,診療上あるいは看護面において特別の考慮を必要とするこの時期だけの特徴もまた少なくない.さらに食餌環境の上からも,乳児期は乳汁のみに依存する生活から離乳完成までの,特殊なそして変化の多い時期である.

 以下,乳児期に遭遇する機会の多い消化器症状とその取扱いについて,この時期の特殊性に重点をおいて解説してみたい.

皮膚科疾患 野波 英一郎
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Ⅰ.まえがき

 新生児および乳児は成人の縮図ではなく,その解剖,生理,生化学,病理の面でも成人と異なる点が多い.したがって皮膚科領域においても,新生児期や乳児期には,それ特有の疾患があり,また成人と同一疾患の場合にも,その病像や経過を異にすることが多い.

 乳児期に起こりやすい皮膚疾患を理解するには,まず新生児皮膚の特徴や新生児に見られる皮膚の生理的変化を理解する必要があるので,最初にそれらについて概説し,次に新生児および乳児に起こりやすい皮膚疾患の主なものをあげて説明することとする.

伝染性疾患と予防接種 金子 義徳
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Ⅰ.はじめに

 "伝染性疾患と予防接種"という課題でわれわれが理解すべき問題は,1つには原則論も必要であるが,さらに大切なことは,具体的な個々の疾患の場合にどのように理解し,指導するかという問題ではなかろうか.ここでは予防接種の実施される伝染性疾患に限って話をすすめたいと考えるが,迂遠なようでも,原則論からはじめたいと思う.

 いうまでもないことであるが,伝染病は感染源—感染径路—感受性者の3因子がつながってはじめて発生する.この3因子のどこでつながりが断ち切れても伝染病は発生しないわけである.その際大切なことは,伝染病にはそれぞれ特殊性があって,この3因子のどれに予防の重点をおけば最も有効かということが一様ではないということである.伝染病対策は伝染病予防法で一括されているようにみえるが,実際の運用に際しては力のいれ所が必ずしも同じではない.同じような法律である結核予防法では,上記の3因子のいずれにも力がそそがれていることは患者の隔離,治療,BCG接種などを想い出せば容易に理解できる.

特別レポート

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はじめに

 われわれの乳児沐浴についての様式は,明治20年代に近代小児医学が移入された時よりも,また第二次大戦の後,アメリカを中心とした生活文化が急激に日本を急襲した時よりも,今日の方がより大きな変革をとげつつあるといえるように思われる.それはオイル浴剤などの乳児沐浴用品の開発に負うところが大であるが,私はこの時にあたり,われわれの乳児沐浴方法の変遷を概観し,現況をつかみ,これからの方向を考えてゆきたいと思い,二,三の調査を試みたので,以下それにつき報告する.

南米助産紀行

チームワークのよさ 猿渡 清子
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 サンパウロ——マット・グロッソ間,サンパウロ——パラナ,サンパウロ——パラグアイ間,私は約4000kmを歩いた.そしてすでに記載したように,日本人移民の多くは奥地に居住し,疾病に罹患した時のことを案じつつ働いていた.ブラジルは広い.そしてまた,文化生活と原始生活とは紙一重と感じるのも,この国ならではとも思う.最終回として,サンパウロにある,Maternindade de São pauloにおける,患者の入院より退院までの状態,その施設内について紹介いたします.

分娩体験記

31時間もの長い闘いの末に 田島 幸子
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□骨盤が狭いのでは?□

 早いもので,このような苦しみがほかにあるだろうかと思ったほどのお産の経験も,遠い昔の出来事だったような気がします.

 私どもが結婚したのは,昭和38年5月,主人34歳,私27歳,比較的晩婚でした.でも,住宅事情や経済的な理由で,2〜3年子供はつくらないで,私は結婚前,主になって働いていた実家の書店を手伝いに通い,共稼ぎを続けるつもりでした.ところが翌39年4月,六畳一間のアパートから実家の近くに引越すこととなり,その忙しさにとりまぎれ,体の不調に気がついたのは,引越しさわぎもようやく一段落した5月はじめでした.ご飯のたける臭いや,生卵の臭いなど,いつもは気にならないようないろいろな物の臭いがとても気になりムカムカします.その年の2月妹がやはり長女を出産,その時の様子を見て知っておりましたので,すぐ,「妊娠?」と思いましたが,ぬか喜びに終っては,と,お医者様をおとづれたのはそれからまた1カ月たった頃です.

現代のカルテ

自分の頭で考えよう 野口 肇
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 中共のいわゆる文化大革命から1年たちました.例の紅衛兵運動という世におかしな物語です.この紅衛兵集団とは,正規の中国共産党ではむろんなく,少年共産主義同盟(ピオネール)ともまたちがう.毛沢東と林彪のほかおべっか連中の私兵です.毛夫人江青とよぶ悪女も加わわり,あの広大な国中をあらしまわっています.さきごろの報道は,「中国のフルシチョフ」と称する劉少奇国家主席を軟禁したと伝え,以下,政府や党の大小幹部を「修正主義の実権派」とよんで帽子をかぶせてサラシものにしたりタイホしたりしています.そして毛沢東思想を「現代におけるマルクス・レーニン思想の最高峰」とほめたたえ,毛沢東を神さまあつかいしています.ご承知のとおり,晩年のスターリンは思いあがって自分を絶対化しました.そのあとをうけたフルシチョフは手のつけようもないしまったホラ吹きでした.かれらの末路はごらんのとおりです.

 だが毛沢東とその一派はそうした比ではない.バカをとおりこしてもう気狂いです.

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基本情報

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助産婦雑誌
21巻12号 (1967年12月)
電子版ISSN:2188-6180 印刷版ISSN:0047-1836 医学書院

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