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特集 自殺をめぐる諸問題
「死ぬ権利」は存在するか?
香川 知晶
pp.139-143
発行日 2025年4月5日
Published Date 2025/4/5
DOI https://doi.org/10.69291/pt51020139
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はじめに
「死ぬ権利」という言い方は端的にいって奇妙である。「生きる権利」という言い方なら,よく分かる。「生きる」ことを「権利」として主張せざるを得ない状況はいくらでも考えられるし,その主張の多くが強い正当性をもつことも容易に想像できる。そして現在,世界情勢はいたるところで切迫し,生きることを権利として主張せざるを得ない場面に満ち満ちている。しかし,「死ぬ権利」といわれると,どうしても違和感が生じ,不穏な空気さえ漂ってくる。そもそも「死ぬ」ことは「権利」なのだろうか。そこには捩れがあるのではないか。その点をいささかなりとも明らかにすることが本論の目的である。

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