Japanese
English
「人」
第13回
和気 浩三
1
1新生会病院病院長
pp.2-2
発行日 2020年7月30日
Published Date 2020/7/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.08.02_0002-0002
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- Abstract 文献概要
私がアルコール医療に本格的に携わるようになった2000年,国立療養所久里浜病院(現 久里浜医療センター)の入院治療プログラムに認知行動療法が本格的に導入されました。振り返ると従来の直面化スタイルから,欧米でのエビデンスに基づいた動機付け面接や認知行動療法ベースの治療アプローチへと,日本のアルコール医療が大きく変革を遂げていくターニングポイントになるタイミングだったように思います。その当時,特に関西のアルコール医療はまだまだ直面化スタイルが主流で,若かった私は,患者さんによく返り討ちにあったものです。忘れられない患者さんの言葉があります。机をバンと叩いて,「仕事よりも断酒が先だ」と咎めた私に向かって「お前はいつでも否定しかせえへん」,「始める前から転ける,転けるばっかり言いやがって」と激高したのです。私なりに一生懸命のつもりでしたが,患者さんにとっては何の役にも立っていなかったことを知り愕然としました。新米医者の私は失敗ばかりで回り道をしましたが,アルコール医療のスタートを患者さんと断酒会の方々に学ぶことから始められたことは,今となっては大きな財産だと思っています。
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