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内容のポイント Q&A
Q1 運動器リハビリテーション料の対象疾患と診療報酬上のトピックは?
対象疾患は,①急性発症した運動器疾患又はその手術後の患者:上・下肢の複合損傷(骨,筋・腱・靱帯,神経,血管のうち3種類以上の複合損傷),脊椎損傷による四肢麻痺(1肢以上),体幹・上・下肢の外傷・骨折,切断・離断(義肢),運動器の悪性腫瘍等のもの,②慢性の運動器疾患により,一定程度以上の運動機能及び日常生活能力の低下を来たしている患者:関節の変性疾患,関節の炎症性疾患,熱傷瘢痕による関節拘縮,運動器不安定症,糖尿病足病変等のもの,である.
令和6年度診療報酬改定では重症者に対する早期からの急性期リハビリテーションの提供を推進するために,急性期リハビリテーション加算として50点(14日目まで)が新設されたが,早期リハビリテーション加算が改定され30点から25点(30日目まで)に減点された.令和8年度診療報酬改定では,早期リハビリテーション加算が見直され,入院後3日以内の早期リハビリテーションがさらに評価された.また,切れ目のないリハビリテーションを推進する観点から,休日リハビリテーション加算が新設されることとなった.
Q2 運動器リハビリテーション診療の開始時期,内容とリスク管理は?
リハビリテーション診療の開始は依頼日あるいは術後1日目からが望ましく,ベッドサイドから開始し,全身状態が安定化すれば訓練室に移行する.その際には静脈血栓塞栓症(VTE),転倒・骨折,ドレーン管理に注意が必要である.特にTKA,THA,大腿骨近位部骨折手術,脊椎手術後の患者はVTEのリスクが高く,本格的な歩行訓練の前には下肢静脈エコーによる深部静脈血栓症の評価が必要であり,特にリスクの高い患者では理学的予防法に加えて薬物的予防法が追加される.
Q3 運動器リハビリテーション診療における最新の治療連携と技術は?
病院経営の改善のために平均在院日数の短縮が求められている.HOMAS2の利用により全国国立大学病院間での診療における材料比率,診断群別の収支構造,患者の年齢,在院日数等の比較が可能となり,経営改善に利用されている.
多職種連携,診療科横断的な取り組みにより患者のQOLを高め,医療の効率化を図ることができる.本院では血管総合診療センターの取り組みとして,下肢切断の回避を目指した回診やカンファレンスを行っている.術前から体力評価や義足の適応についての情報共有が可能になった.
QOLを改善するリハビリテーション療法として,尿失禁を有する変形性股関節症患者やTHA術後にも症状が持続する患者を対象とした外来リハビリテーションを実施している.
Q4 急性期における運動器リハビリテーション治療の最新の効果と課題は?
運動器疾患に対するロボットリハビリテーションが普及してきており,運動学習の反復によりもたらされる効果が期待されている.一方,導入コスト面での課題がある.
リハビリテーション治療に対する支援として,整形外科病棟からリハビリテーション室までの患者搬送の負担軽減に自動運転車椅子(WHILL ®自動運転サービス,帝人社)を導入している.エレベーターを使用した階をまたぐ移動には適応できていない.運用面でのコストの課題が残っている.
スポーツ外傷・障害の予防のために認定スクールトレーナー制度を導入して学校での介入を開始した.今後の効果の検証が必要である.

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