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第5土曜特集 臓器連関が解き明かす疾患の深層
臓器連関と代謝疾患
運動時における肝糖新生を中心とした臓器連関の制御機構
Hepatic gluconeogenesis as a central regulator of interorgan networks during exercise
堀内 嵩弘
1,2
,
金子 慶三
1
,
片桐 秀樹
1,2
Takahiro HORIUCHI
1,2
,
Keizo KANEKO
1
,
Hideki KATAGIRI
1,2
1東北大学大学院医学系研究科糖尿病代謝・内分泌内科学分野
2同SiRIUS(医学イノベーション研究所)
キーワード:
糖新生
,
レドックス
,
運動強度
Keyword:
糖新生
,
レドックス
,
運動強度
pp.641-646
発行日 2026年8月29日
Published Date 2026/8/29
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298090641
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- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
運動時には,骨格筋のエネルギー需要が大幅に増加するが,全身のさまざまな臓器が協調的に働くことで糖代謝をはじめとしたエネルギー代謝が維持されている.そのなかで,肝臓の糖新生(肝糖新生)は,筋肉から供給される乳酸や,脂肪から供給されるグリセロールを基質として,エネルギー源となるグルコースを新たに産生する機構である.筆者らは,乳酸からの糖新生を遮断した肝臓特異的ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ1ノックアウト(L-Pck1KO)マウス,およびグリセロールからの糖新生を遮断した肝臓特異的グリセロールキナーゼノックアウト(L-GykKO)マウスを作製し,運動時におけるそれぞれの糖新生基質が果たす役割を個体レベルで検証した.そして,高強度運動時には筋肉からの乳酸供給が増加することで,Cori回路として知られる筋肉-肝臓間のクロストークが主要な糖新生経路として働くのに対し,低強度運動時には脂肪からのグリセロール供給が増加することで脂肪-肝臓-筋肉の臓器間ネットワークが主要な糖新生経路として利用されていることを明らかにした.さらに,肝細胞の細胞質レドックス(「サイドメモ」参照)の変化によって乳酸またはグリセロールからの糖新生が亢進し,運動能が大幅に向上することを見出した.運動時のエネルギー代謝において,肝糖新生は中心的な役割を果たしており,その制御は運動能を向上させる新たな手法として期待される.

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