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特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(6)妊娠中・後期〔産科合併症〕
42.早剝の診断でエコー所見に頼りすぎるな
谷垣 伸治
1
Shinji Tanigaki
1
1杏林大学医学部産科婦人科
キーワード:
常位胎盤早期剝離
,
胎盤後血腫
,
胎盤肥厚像
,
round edge
Keyword:
常位胎盤早期剝離
,
胎盤後血腫
,
胎盤肥厚像
,
round edge
pp.139-141
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002857
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はじめに
常位胎盤早期剝離(以下,早剝)は,全妊娠の0.5~1%に生ずる。一方,胎盤が剝離していることを示唆する胎盤後血腫は,全妊娠の5%に認められる。早剝とは,母児の状態を障害する胎盤後血腫であり,病理学的ではなく臨床的に診断されるものである。すなわち早剝は,画像検査において胎盤後血腫があることではなく,病理学的検査で胎盤後血腫が認められなくともよい。母児の予後は,早剝発生からの時間経過に従い不良となり,発生180分以上で有意に児の死亡率が高くなる。また,胎盤剝離面積が40%以上になると児への影響が免れず,50%以上で児の死亡が高率となる1)。早剝は,未だその原因や予防策などについて明らかではないことから,画像検査にこだわらず遅滞なく診断し,対処したい。

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