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特集 クロスアップデート2026:相互理解のために知っておきたい最新知識
新生児科から産科へ
早産児 ドナーミルクの実際
水野 克己
1
MIZUNO Katsumi
1
1昭和医科大学医学部小児科学講座
pp.455-459
発行日 2026年4月10日
Published Date 2026/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002672
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はじめに
まず,母乳バンクについて説明する。児の母親の母乳(mothers’ own milk:MOM)は児にとって最適な栄養である。体重1,500 g未満で生まれた極低出生体重児においては,壊死性腸炎,慢性肺疾患,未熟児網膜症,遅発型敗血症などのリスクを低減させる「薬」としての役割もある。しかし,母親に合併疾患があったり,体調が悪い・十分な母乳が出なかったりなどの理由で,早産・低出生体重児にMOMを与えられない場合がある。そのようなときに寄付された母乳を低温殺菌処理し,ドナーミルク(donor human milk:DHM)として提供するのが「母乳バンク」である。2019年,日本小児科学会は「早産・極低出生体重児の経腸栄養に関する提言」1)を発表して,上記のような場合には人工乳ではなくDHMを与えるよう推奨している。わが国においても,母乳バンクの必要性について新生児科医師を対象とした調査(2021年)では,必要である(51%)とどちらかといえば必要である(40%)とをあわせて91%の医師が必要性を認めるようになった2)。

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