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特集 SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬の基礎から臨床まで
GLP-1受容体作動薬
GLP-1受容体作動薬の腎保護メカニズム② 抗炎症・抗酸化効果
Kidney protective effects of GLP-1 receptor agonists:anti-inflammatory and anti-oxidative actions
藤田 浩樹
1
FUJITA Hiroki
1
1秋田大学大学院医学系研究科先端医学研究推進講座
キーワード:
GLP-1受容体作動薬
,
腎保護作用
,
糖尿病関連腎臓病
Keyword:
GLP-1受容体作動薬
,
腎保護作用
,
糖尿病関連腎臓病
pp.345-349
発行日 2026年9月25日
Published Date 2026/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002577
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はじめに
グルカゴン様ペプチド-1(glucagon-like peptide-1:GLP-1)は,食事摂取後の栄養素の刺激により主に下部小腸のL細胞から分泌され,上部小腸のK細胞から分泌されるgastric inhibitory polypeptideまたはグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(glucose-dependent insulinotropic polypeptide:GIP)とともに血糖依存的に膵β細胞からのインスリン分泌を促進する消化管ホルモンである。これらの消化管ホルモンはインクレチンと総称され,膵β細胞でのグルコース代謝によるインスリン分泌の惹起経路を増幅する重要な役割を担っている。興味深いことに,GLP-1とGIPの受容体は膵臓以外のさまざまな臓器で発現しており,それぞれの臓器においてGLP-1とGIPは多彩な膵外作用を発揮していることが,これまでの多くの基礎研究から示されている。腎臓ではGLP-1受容体が発現しており,その受容体シグナルは特に糖尿病腎において保護的役割を担っていることが,基礎研究ならびに臨床研究から報告されている。慢性の高血糖状態下で増加する酸化ストレスは,腎臓内での炎症や細胞・組織障害を惹起し,糸球体の硬化病変形成や機能障害ならびに間質線維化の促進に関与することから,糖尿病関連腎臓病(diabetic kidney disease:DKD)の病態形成における主要な原因の1つと考えられている。

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