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特集 女性のライフステージを “支える” 医療―性差をふまえた実践マネジメント
総論:性差医療と女性ヘルスケア
3.基礎研究から紐解く性差医学―下垂体後葉ホルモンの視点による女性ヘルスケアの次世代戦略―
西村 和朗
1
K. Nishimura
1
1産業医科大学医学部産科婦人科学/産業医科大学医学部第1生理学
pp.825-831
発行日 2026年9月1日
Published Date 2026/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003936
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エストロゲンは中枢神経系で複数の受容体を介し,情動やストレス応答を多面的に制御している。本稿では,視床下部室傍核および視索上核におけるオキシトシンとバソプレシン神経系に着目し,エストロゲンによる調節機構を基礎研究の知見から紐解く。われわれはトランスジェニックラットを用いた解析を通じ,オキシトシンおよびバソプレシンの合成・分泌がエストロゲンの影響を強く受けていること,さらにライフステージに伴うホルモン環境の変化が両系の神経活動を根本から変容させることを明らかにした。これらの知見は,更年期に顕在化する情動変調やストレス脆弱性の神経内分泌学的メカニズムを解明するものであり,エビデンスに基づいた女性ヘルスケアの次世代戦略を構築するうえで極めて重要な足がかりとなる。

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