Japanese
English
特集 こころの健康を育む—精神医学から伝えられること
【暮らしの場面でできる「こころの健康を育む」】
学校においてAYA期のこころの健康を育む
Promoting Mental Health among the AYA Generation in School Settings
金田 渉
1
Sho Kanata
1
1帝京大学医学部精神神経科学講座
1Department of Psychiatry, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
AYA期
,
adolescent and young adult
,
学校精神保健
,
school mental health
,
多層化された支援システム
,
multi-tiered system of supports
,
MTSS
,
トラウマインフォームドケア
,
trauma-informed care
,
TIC
,
学校風土
,
school climate
Keyword:
AYA期
,
adolescent and young adult
,
学校精神保健
,
school mental health
,
多層化された支援システム
,
multi-tiered system of supports
,
MTSS
,
トラウマインフォームドケア
,
trauma-informed care
,
TIC
,
学校風土
,
school climate
pp.894-900
発行日 2026年6月15日
Published Date 2026/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810680060894
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抄録
思春期〜若年成人期(AYA期)は精神疾患の最好発期であるが,若者は援助希求行動を起こしにくく,受動的な精神医療モデルには限界がある。そこで本稿は,若者が生活の大半を過ごす学校を精神保健インフラと位置づけ,「多層化された支援システム(MTSS)」の土台である「学校環境の構築」(Tier 1)に着目する。具体策として,筆者らの出前授業や学校協力医の実践を振り返り,精神保健教育における環境配慮アプローチのあり方を検討する。また,生徒の背景を理解するトラウマインフォームドケア(TIC)と,良好な学校風土の醸成について考察する。これらの議論の中で,人間の心理や行動の「環境によって変化する側面」に着目し,学校精神保健の標的を,個人の行動変容から支持的環境の整備へ転換させるアプローチを提示する。最後に,望ましい学校環境を実装する前提条件として,教職員を支援し,互いに援助を求めやすい職場環境を構築することの重要性を指摘する。

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