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連載 患者会がつなぐ当事者の力・第4回
「ライフマップ」を道標に,人生を謳歌する—日本二分脊椎症協会の歩みとこれからの医療連携
宇佐美 珠江
1
Tamae Usami
1
1日本二分脊椎症協会
1Spina Bifida Association of Japan
キーワード:
二分脊椎症
,
排泄管理
,
ライフマップ
Keyword:
二分脊椎症
,
排泄管理
,
ライフマップ
pp.763-765
発行日 2026年7月10日
Published Date 2026/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220540070763
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はじめに——突然の告知から始まった「情報」への渇望
1995年1月.阪神・淡路大震災の翌週,私は第3子の妊婦健診の場で,産科医から「胎児の頭の中に水がたくさんあるようです」と,出生前診断を受けました.当時は今のようにインターネットが普及しておらず,情報が極端に不足している時代です.何が何だかわからないまま『家庭の医学』をめくり,「水頭症がある場合は二分脊椎症であることが多い」という見慣れない病名にたどり着いたときの衝撃は,今でも鮮明に記憶しています.それまで順調なのが当たり前と思っていた妊娠・出産,そして育児の日常が揺らぐ,2回目の震災が来たかのような衝撃でした.
万全の医療態勢のもと,帝王切開での出産と同時に隣の手術室で娘の大手術が行われました.約2か月の入院を経て退院した娘との生活のなかで,私は同じ二分脊椎症児者の保護者がつくる患者団体である日本二分脊椎症協会(以下,当協会)の存在を知り,入会しました.当時の私が求めていたのは,とにかく「情報」でした.「この子はどのように育っていくのだろう」,「どんな困りごとが待ち受けているのだろう」,「あらかじめ親として準備できることはないか」——.
そんな不安のなかで参加した患者会で,多くの先輩児や当事者たちの姿を目の当たりにした瞬間,大きな安堵に包まれました.皆それぞれに症状の重さやハンディキャップは抱えつつも,驚くほど元気に,明るく,たくましく成長していたからです.この「当事者や家族と出会い,生涯にわたる見通しが立つ」ことこそが,患者会の原点であり,今も変わらない最も大切な役割の一つです.

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