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特集 概念を磨く,看護が変わる—理論看護研究会がめざすこと
第3回理論看護研究会 研究会発表より—「つくる」「つかう」「つたえる」
看護実践と理論をつなぐ「つくる・つかう・つたえる」の探究
小野 博史
pp.143-148
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002283700590020143
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「つくる・つかう・つたえる」の取り組みの概要
研究会の中核をなす理論的活動の発表は,「つくる・つかう・つたえる」に対応する3つのセッションで構成されている。【セッションA:つたえる】では看護実践の言語化,【セッションB:つかう】では理論を活用した実践の説明,理論的枠組みに基づく実践,理論的枠組みに基づく研究,【セッションC:つくる】では概念分析や理論的な枠組みの構築に関する取り組みが発表されている。
セッションAの看護実践の言語化では,溯因的推論(Abduction)に基づく仮説(○○かもしれない)の発見が行われる。溯因的推論とは,結果から原因を考えたり,予想外の観察結果からそれを説明する理論を組み立てたりすることである(Niiniluoto, 2018)。永松氏の論文では,「尿意がわからないと判断されていた患者が,突然自ら車椅子でトイレまで自走し,便器で排泄した」という予想外の観察結果があり,「なぜそのような行動が生じたのか」という疑問に対する論理的な説明を行うためにリフレクションが展開されていく。そこから,自律的な排尿に至らない理由は能力や意欲の問題ではなく,トイレ排尿への動機づけが不十分だったのではないかという仮説と,「尿意がわかるんですね!」という学生の言葉が,A氏に他者からの期待として伝わり,共有した目標を達成したいという動機を生んだのではないかという仮説が提示されている。

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