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特集1 「日本老年看護学会第23回学術集会」
会長講演
つなぐ・つくる・つたえる 老年看護の創出—より豊かに生きることを支え合う
Connect, Make, Communicate, Creation of Geriatric Nursing: Support Each Other to Enjoy more Beautiful Lives
中島 洋子
1
Yoko Nakashima
1
1久留米大学医学部看護学科
1Kurume University School of Nursing
pp.5-11
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
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- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
1.わが国の超高齢化と認知症高齢者の現状
わが国の高齢化率は2017年10月,過去最高の27.7%で,団塊の世代が75歳以上となる2025年には3,677万人に達すると見込まれており,2065年の推計では約4割になると推計されている(内閣府,2018).超高齢化の現状では,65歳以上の高齢者のいる世帯数と全世帯に占める構成割合(高齢者との同居率)は,2012年に全世帯4,817万世帯のうち2,093万世帯であり,43.4%を占めている.そのうち「単独」「夫婦のみ」世帯が過半数であり,親と未婚の子世帯もそれに次いでいる.
一方,認知症高齢者の現状と将来像では,2012年の認知症有病率は高齢者人口の15%で462万人である.日本における認知症高齢者人口の推計に関する研究では,福岡県の久山町の長期にわたる縦断的な認知症の有病率調査から,筑波大学が2013年に,2025年の認知症の有病者数は20.6%の約700万人となると報告し,急増する認知症高齢者は大きな医療・社会問題となっている(内閣府,2018).
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