連載 理論構築を学ぶ─看護現象から知を生むために・6
実践からの理論構築
小野 博史
1
,
(コラム)坂下 玲子
1,2
1兵庫県立大学看護学部
2兵庫県立大学看護学部臨床看護研究支援センター
pp.706-714
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201460
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はじめに
これまで本連載を通して,看護の知のあり方や看護の理論構築の歴史,理論の分析と評価,そして前号では,看護理論を構築する上での礎となる看護概念の構築方法が示された。今回からは,看護理論を構築するための方法を提示していく。
改めて,看護理論とはどのようなものであろうか。看護学の目的は,看護現象の性質を記述し,説明し,理解し,看護現象や看護ケアに直接的/非直接的に関係する状況の発生を予測してコントロールすることにある(Meleis, 2017)。看護理論とは,我々が関心を寄せる看護現象について記述し,説明し,予測することの助けとなるものであり,我々が観察したことを系統化したり,我々が研究すべきことを焦点化したり,我々が発見した知識を他者に伝達したりするための仕組みを与えてくれるものである。
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