特集 みんなのCBT――社会実装の未来とニュー・フロンティア
VRを活用したメンタルヘルスケアの有効性と展望
山下 裕子
1
,
山本 哲也
2
1徳島大学大学院創成科学研究科
2徳島大学大学院社会産業理工学研究部
pp.193-196
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.69291/cp26020193
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
I はじめに
人々のメンタルヘルスを向上させるためのアプローチとして,バーチャルリアリティ(Virtual Reality : VR)技術の活用が注目されている。VRの登場は1960年代といわれており,今日のように店頭やオンラインでVRデバイスを購入できる状況に至るまでには,多くの技術開発の歴史がある(表)。このうち,メンタルヘルス領域でVRの活用が開始されたのは1990年代のことであり,以降さまざまな精神疾患に対するVR介入の有効性が検討されてきた。
本稿では,まず,先行研究の結果からメンタルヘルスへの有効性のエビデンスが示されているVR介入を概観する。次に,近年着目されているVR介入や,今後の新たな発展の方向性を論じる。最後に,VR介入の臨床応用における懸念事項を整理し,それらを克服するための方策について検討する。以上を通じて,VR介入を臨床現場における実践へとつなげるための基盤的知見を提供することを本稿の目的とする。

Copyright© 2026 Kongo Shuppan All rights reserved.

