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小学生及び中学生の自傷念慮・自傷行為経験の実態 性差・発達差に注目して
穴水 ゆかり
1
,
太田 正義
,
加藤 弘通
1拓殖大学北海道短期大学
キーワード:
質問紙法
,
性因子
,
断面研究
,
自傷行為
,
中学生
,
小学生
Keyword:
Self-Injurious Behavior
,
Cross-Sectional Studies
,
Sex Factors
pp.706-710
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
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・小中学生の自傷行為が増加する時期は男女で異なり,小学生では男子のほうが自傷行為の経験率が高いが,中学生では逆転して女子のほうが多くなるなど,自傷の様相には男女それぞれで異なる変化を示す可能性がある。・自傷行為の背景として想定されるメカニズムは,男子の自傷行為は突発的・衝動的に反応した結果生じやすく,女子では自傷念慮の高まりが,実際の自傷行為へとつながりやすい可能性が考えられる。・自傷予防教育や対策においては,可能性として,衝動的な自傷に対しては心身を落ち着かせるための自己対処のスキルの会得,女子では自傷念慮の段階で原因の除去や解決につなげることを視野に入れた予防的かかわりが有用となるケースもあるものと考えられる。
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