論評
医師偏在を解消するオンライン診療のフレームワークの考察 離島の小児オンライン診療試行から帰納した受診導線再設計の提案
島川 龍載
1
,
西田 在賢
2
1県立広島大学 地域基盤研究機構
2一般財団法人社会福祉・医療事業の経営研究会
pp.12-18
発行日 2026年7月11日
Published Date 2026/7/11
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO3005004
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はじめに 子どもが夜に熱を出したとき、保護者が直面するのは、病名が分からないという不安だけではない。救急車を呼ぶべきか、いま救急外来へ向かうべきか、#8000に相談すべきか、オンラインで判断を仰げるか、朝まで様子を見てよいか。問題は症状そのものより、次の一手をどう決めるかにある。小児オンライン診療をめぐる議論は、現場の迷いから出発しなければならない。 地域医療を経営の視点から見れば、この迷いは単なる情報不足ではない。そこには、住民の医療不安という相談需要をどこで受け止めるのか、限られた救急・外来・薬局・搬送・保健資源へどのように案内するのか、そしてその判断結果を翌日以降へどう繫げるかというシステム運営の問題である。 小児オンライン診療は、診療のデジタル化だけで論じると本質を取り逃がす。問われているのは、遠隔で診る技術の有無ではなく、地域の診療の入口をどうマネジメントするかである。

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