誌説
医師偏在を解消し,地方から医療のヒーローを
村上 秀樹
1
1岩手医科大学整形外科特任教授
pp.1144-1144
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1144
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わが岩手から突出したピッチャーが次々に輩出されている.メジャーリーグエンジェルスの大谷翔平選手,今年ブルージェイズに移籍した菊池雄星選手は,ともに花巻東高校の出身で,また28年ぶりに完全試合を達成した千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希選手は大船渡高校の出身である.どうしてこんなにも秀でたピッチャーが次々とわが県から輩出されるのか,その理由についてはさまざまなことが好き勝手に言われておりなかなか面白い.たとえば,「岩手県は日本で一番面積が大きい県なので,住人もビッグな体格になるから」,「岩手県民の平均起床時刻は6時17分で全国一であり,平均睡眠時間も7時間54分で全国4位と長いため,寝る子が多く大きく育つから」,「岩手県の中学生と高校生の運動部参加率が全国一だから」とか,中には「岩手県の果物消費量,大根消費量,昆布消費量が全国一位だから」という苦しい理由づけもあったりする.
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