論評
高齢者救急の検討➀―入院経路別の分析―
松田 晋哉
1
1産業医科大学医学部公衆衛生学教室
pp.6-13
発行日 2024年5月21日
Published Date 2024/5/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2928003
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1 はじめに 社会の高齢化の進行に伴い、傷病構造が大きく変化している。そして、この傷病構造の変化は救急搬送にも大きな影響を及ぼしている。図表1は総務省消防庁の「令和3年版救急救助の現況」の第30図で示された年齢区分別搬送人員構成比率の推移である1。これをみると、65歳以上の高齢者が増加傾向にあり、令和2年度では62・3%を占めるに至っている。また、その内訳をみると、75~84歳が23・9%、85歳以上が22・6%と高齢者の中でも年齢が高い群の救急搬送事例が多くなっている。
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