特集 緩和医療
セミナー Serious illnessと緩和ケア
がん緩和ケア
石木 寛人
1
1国立がん研究センター中央病院緩和医療科
キーワード:
▶緩和ケアは診断時からがん治療と並行して行うことでQOLや症状,生存期間などの改善に寄与する重要な医療と位置づけられている.
,
▶緩和ケアの役割は身体的症状の管理だけでなく,患者・家族との信頼関係構築,意思決定支援,精神的・スピリチュアルな問題への対応など多岐にわたる.
,
▶患者1人1人の状況に合わせて個別化された緩和ケア提供モデルが求められる.
,
▶緩和ケアは「終末期」「治療の放棄」ではなく,診断からサバイバーシップまで全過程で苦痛を予測・軽減し,患者と家族のQOLを高める不可欠な医療である.
,
▶早期からの緩和ケアがQOLや症状を改善し,さらに生存期間を延長させる可能性が多くのRCTにより報告されている.
,
▶ASCOやESMOをはじめとする学会は緩和ケアをがん診療に統合すべき標準治療として推奨している.
,
▶国内では基本的緩和ケアを医療従事者が習得し,困難な症状には専門的緩和ケアが対応する体制が構築されている.
Keyword:
▶緩和ケアは診断時からがん治療と並行して行うことでQOLや症状,生存期間などの改善に寄与する重要な医療と位置づけられている.
,
▶緩和ケアの役割は身体的症状の管理だけでなく,患者・家族との信頼関係構築,意思決定支援,精神的・スピリチュアルな問題への対応など多岐にわたる.
,
▶患者1人1人の状況に合わせて個別化された緩和ケア提供モデルが求められる.
,
▶緩和ケアは「終末期」「治療の放棄」ではなく,診断からサバイバーシップまで全過程で苦痛を予測・軽減し,患者と家族のQOLを高める不可欠な医療である.
,
▶早期からの緩和ケアがQOLや症状を改善し,さらに生存期間を延長させる可能性が多くのRCTにより報告されている.
,
▶ASCOやESMOをはじめとする学会は緩和ケアをがん診療に統合すべき標準治療として推奨している.
,
▶国内では基本的緩和ケアを医療従事者が習得し,困難な症状には専門的緩和ケアが対応する体制が構築されている.
pp.196-200
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.02_009
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
がん診療における緩和ケアの位置づけ
緩和ケアは,死が近づいたがん患者に対するホスピスケアや終末期ケアとして認識されていた.しかし近年,がん治療と並行して緩和ケアを提供することにより,生活の質(QOL),症状,終末期ケアの質,さらには生存期間を含む複数のアウトカムが改善することが示されている.緩和ケアの本質は患者と家族や介護者のQOLを向上させるために苦痛を予測・予防・軽減する医療であり,単に痛みを取る治療や終末期ケアが緩和ケアではない.緩和ケアは死が近づいた患者に限定せず,診断時からの早期介入を目標とし,がん患者のトータルケアの不可欠な一部へと発展している.

Copyright © 2026 Bunkodo Co.,Ltd. All Rights Reserved.

