特集 終末期における延命医療のあり方
【様々な終末期医療】
非がんの緩和ケアについて
丹波 嘉一郎
1
1自治医科大学緩和医療講座
キーワード:
total pain
,
チームアプローチ
,
地域緩和ケア
,
Liverpool Care Pathway
,
医療の代理権
Keyword:
total pain
,
チームアプローチ
,
地域緩和ケア
,
Liverpool Care Pathway
,
医療の代理権
pp.766-769
発行日 2011年10月1日
Published Date 2011/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102110
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■がんの緩和ケアと非がんの緩和ケアに違いはない?
WHOが2002年に出した緩和ケアの定義には,「緩和ケアとは,生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して,疾患の早期より痛みその他の,身体的問題,心理社会的問題,スピリチュアルな問題に関して適切な評価を行い,それが障害とならないように予防したり対処したりすることで,QOLを改善するためのアプローチである」とうたわれている1).
すなわち,どこにも「がん」と書かれていない.1967年にシシリー・ソンダースがセントクリストファー・ホスピスで現代緩和ケアを始めた当初は,がんの緩和ケアという色彩が強かったが,今は「がん」「非がん」の別を問わないのが本当の緩和ケアであるべきなのである.
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