History 筋ジストロフィー医療発展の歴史
筋ジストロフィーの治療研究の歴史(6) ーDMDに対するゲノム編集(gene edeiting)治療ー
鈴木 友子
1
,
武田 伸一
2
1帝京大学医学部脳神経内科 非常勤講師
2国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター神経研究所 名誉所長/産学連携顧問
キーワード:
ゲノム編集
,
CRISPR/Cas9
,
オフターゲット変異
,
スプライシング
,
ナノパーティクル
,
AAVベクター
,
TALEN
,
ZFN
Keyword:
ゲノム編集
,
CRISPR/Cas9
,
オフターゲット変異
,
スプライシング
,
ナノパーティクル
,
AAVベクター
,
TALEN
,
ZFN
pp.50-53
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0119.03.01_0050-0053
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ジンクフィンガーヌクレアーゼ(zinc finger nuclease:ZFN),転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(transcription activator-like effector nuclease:TALEN),clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR-associated protein 9(CRISPR/Cas9)が登場して以来,重篤な遺伝性疾患に対するゲノム編集治療が現実になってきた.海外では鎌状赤血球症やβサラセミア,血友病(以上ex vivo correction),遺伝性トランスサイレチンアミロイドーシス,遺伝性血管性浮腫,家族性高コレステロール血症,Leber先天性黒内障(以上in vivo 投与)などに対するゲノム編集技術を用いた臨床研究が行われており,良好な成績が報告されている.CRISPR/Cas9自体の改良やCas9以外のCasタンパク質の研究,CRISPR/Cas9の応用による1塩基配列置換,転写調節,エピゲノム編集などの研究も盛んである.ゲノム編集技術をデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)などの重篤な筋疾患の治療へ応用するには,オフターゲット変異を可能なかぎり抑える必要があり,また,CRISPR/Cas9の骨格筋,心筋への選択的かつ安全な送達技術が必要である.「KEY WORDS」ゲノム編集,CRISPR/Cas9,オフターゲット変異,スプライシング,ナノパーティクル,AAVベクター,TALEN,ZFN
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