History 筋ジストロフィー医療発展の歴史
筋ジストロフィーの治療研究の歴史(3) ―DMDとカルシウム・ホメオスターシス―
武田 伸一
1
,
野上 健一郎
2
,
鈴木 友子
3
1国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター神経研究所 名誉所長/産学連携顧問
2国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター神経研究所/宮崎県立宮崎病院神経内科 副医長
3国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター神経研究所 遺伝子疾患治療研究部細胞治療研究室長
キーワード:
デュシェンヌ型筋ジストロフィー
,
カルシウム・ホメオスターシス
,
筋小胞体
,
SERCA
,
リアノジン受容体
Keyword:
デュシェンヌ型筋ジストロフィー
,
カルシウム・ホメオスターシス
,
筋小胞体
,
SERCA
,
リアノジン受容体
pp.50-54
発行日 2021年9月30日
Published Date 2021/9/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0119.01.03_0050-0054
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デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)ではカルシウムイオン(Ca2+)制御機構の異常が病態の中核をなす.そのため筋形質膜上のカルシウムチャネルや,細胞内小器官である筋小胞体(sarcoplasmic reticulum:SR)のリアノジン受容体,SERCA(sarco/endoplasmic reticulum Ca2+-ATPase)などCa2+制御機構に関与する分子を標的にした創薬研究が進められている.一方では,DMDで欠損するジストロフィンとミトコンドリア機能の関連にも,注目が集まっている.本稿では,DMDの病態の解明を前提として,創薬研究の現状を概説し,これからの方向性を考察したい.「KEY WORDS」デュシェンヌ型筋ジストロフィー,カルシウム・ホメオスターシス,筋小胞体,SERCA,リアノジン受容体
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