特集 ゲノム編集革命:遺伝子改変はZFN・TALEN・CRISPR/Cas三強時代へ
人工エンドヌクレアーゼを利用した高等植物ゲノム改変技術の新展開
刑部 敬史
1
,
刑部 祐里子
2
1埼玉大学大学院理工学研究科 遺伝子環境工学研究室
2理化学研究所環境資源科学研究センター 機能開発研究グループ
キーワード:
高等植物
,
DSB
,
ZFN
,
TALEN
,
NHEJ
Keyword:
高等植物
,
DSB
,
ZFN
,
TALEN
,
NHEJ
pp.520-525
発行日 2013年4月22日
Published Date 2013/4/22
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従来の植物育種技術では,ゲノム上の遺伝子改変はランダムに起こる事象に頼っており,標的遺伝子を特異的に改変することは困難であった.近年,標的DNA配列特異的に切断可能な人工エンドヌクレアーゼが開発され,これによりゲノム上の標的遺伝子だけを改変する“ゲノム編集”技術が進展した.植物においてこのような標的遺伝子を特異的に改変する技術が確立すれば,植物育種の飛躍的な効率化が期待できる.本稿では筆者らが行った高等植物におけるゲノム編集の取り組みを概説し,今後の植物分子育種に果たす役割と展望を述べたい.
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