原著論文
real-time PCR法を用いた風疹ウイルス遺伝子検出系の構築
森 功次
1
,
内田 悠太
1
,
鈴木 愛
1
,
原田 幸子
1
,
糟谷 文
1
,
千葉 隆司
1
,
貞升 健志
2
1東京都健康安全研究センター
2東京都健康安全研究センター微生物部長
pp.46-49
発行日 2021年4月30日
Published Date 2021/4/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0108.05.01_0046-0049
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わが国において風疹は,感染症法第11条(特定感染症予防指針)のもと,麻疹に次いで排除(elimination)を目指している感染症である.また,大規模な風疹流行時には先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)事例の発生をみることから,高感度な検出系による本疾患の正確な診断,流行状況の正確な把握は公衆衛生学的にきわめて重要であると考えられている.現在,わが国では風疹ウイルスの遺伝子検査には,国立感染症研究所(感染研)の病原体検出マニュアル(https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/Rubella20190703.pdf)に記載された方法が広く用いられている.今回,塩基配列情報が蓄積されている構造タンパク質領域にreal-time polymerase chain reaction(PCR)を用いた風疹ウイルス遺伝子検出系を新たに構築したので報告する.
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